
スペイン・バルセロナで、世界最大のモバイル関連見本市「MWCバルセロナ2022」が2月28日から3月3日まで開かれた。筆者は今回、3年ぶりに現地に行って取材した。その様子をリポートしたい。
3年ぶりの本格開催
MWC(モバイル・ワールド・コングレス)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年は直前で開催中止となった。21年は6月に延期して開催したが、大手通信事業者や欧州の大手通信機器ベンダーは出展を見送り、規模を大幅に縮小した。今年は例年通りの2~3月に戻して開き、本格的な復活となった。ただ参加企業は1900社ほどで19年の2400社から2割ほど減っている。
主催者によると、200以上の国や地域から6万人以上の来場者があったという。この数は10万7000人だった19年のおよそ半分。筆者は過去10回以上MWCに参加しているが、確かに行き交う人の数は以前より減っていた。
ただ今回は会場のホールを一つ減らしたうえに、別会場で行っていたスタートアップ企業の展示を本会場に移したこともあり、実感としては来場者半減というほどではなかった。むしろ、展示会としては十分な規模で、にぎわっていた…
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石野純也
ケータイジャーナリスト
1978年、静岡県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。2001年、宝島社に入社。当時急速に利用者数を伸ばしていた携帯電話関連のムック編集に携わる。05年には独立してフリーランスのジャーナリスト/ライターに転身。通信事業者、携帯電話メーカー、コンテンツプロバイダーなどを取材、幅広い媒体に原稿を執筆する。業界動向を記したビジネス書から、端末の解説書まで著書も多い。
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