経済プレミア・トピックス

日本は「経常赤字国」転落か ウクライナ侵攻で現実味

平野純一・経済プレミア編集部
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日本の貿易構造は大きく変わっている(神戸市のポートアイランド)=2018年1月12日、本社ヘリから猪飼健史撮影
日本の貿易構造は大きく変わっている(神戸市のポートアイランド)=2018年1月12日、本社ヘリから猪飼健史撮影

 ロシアによるウクライナ侵攻後、エネルギーと食糧の価格が高騰している。日本の重要な輸入品の価格上昇は日本経済を苦しめる。いま起きていることは「貿易収支」の赤字と「経常収支」の急速な悪化だ。これは“日本ピンチ”の兆候。いったい何がいけないのか。

7カ月連続の貿易赤字

 原油価格(WTI=米国産標準油種)は、1月に1バレル=70~80ドル台で推移していたが、ロシア侵攻後は100~110ドル台に上がった。小麦価格は、1月中は1ブッシェル(約27キロ)7ドル台だったが、侵攻後は一時14ドルを超えて14年ぶりに史上最高値を更新。その後は10~11ドル台で推移している。

 新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年末と比べれば、原油は70%以上値上がりし、小麦は約2倍になった。小麦以外でもトウモロコシや大豆も2年前に比べて2倍弱の価格になっている。

 これらは当然、日本の「貿易収支」を悪化させる。財務省の貿易統計速報によると、2月の貿易収支は原油や液化天然ガス(LNG)の輸入が増えたことで6682億円の赤字となり、7カ月連続の貿易赤字となった。

 身近なところでは、ガソリンやカップ麺の価格が上がっている…

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平野純一

経済プレミア編集部

1962年生まれ。87年毎日新聞社入社。盛岡支局、サンデー毎日編集部、経済部、エコノミスト編集部などを経て2016年から現職。金融、為替、証券、マクロ経済などを中心に取材。