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長期金利上昇で注目「個人向け国債」のインフレ対応力

渡辺精一・経済プレミア編集部
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財務省サイトの「個人向け国債窓口トップページ」
財務省サイトの「個人向け国債窓口トップページ」

 長期金利が上昇するなか、個人の資産運用で、元本と利子の支払いを国が保証する「個人向け国債」が再評価されている。半年毎に金利を見直す「10年変動」タイプの金利は4月募集分で0.13%と6年ぶりの水準になり、メガバンクの定期預金金利0.002%を大きく上回る。インフレ局面にある程度対応できる運用先候補として注目されそうだ。

「変動10年」は実勢金利に追従

 個人向け国債は、国債の安定消化を図るため、国が2003年から個人を対象に発行している。毎月販売しており、証券会社や銀行、郵便局などの金融機関で1万円から購入できる。

 金利タイプと満期期間ごとに、固定3年▽固定5年▽変動10年――の3タイプがある。固定3年と固定5年は購入時の金利が満期まで続く。変動10年は実勢金利に応じて金利を半年ごとに見直す。

 債券投資は一般に株式投資よりリスクは低いが、元本割れリスクはある。個人の国債投資では、個人向け国債のほか「新窓販国債」も金融機関で手軽に買うことができる。新窓販国債は満期2、5、10年の固定金利型で、中途売却もできるが、市場取引となるため、売却価格が購入価格を下回り、投資元本を割り込むこともある。

 これに対し、個人向け国債は、個人が買いやすいよう、安全性の高い商品設計になっているのが特徴だ。まず、半年ごとに支払う利子と、満期になると戻る元本は国が保証しており、元本割れのリスクがない。また、最低年0.05%の金利を保証している。

 なかでも、変動10年は金利が実勢金利にしたがって変動するため、金利上昇に追従でき、インフレに比較的強い金融商品とみなされている。変動10年は、半年単位で10年国…

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。