経済プレミア・トピックス

飯田哲也氏がやってみた「エネルギー自給自足」生活

川口雅浩・経済プレミア編集部
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昼間の太陽光で発電した電力を日産リーフに充電し、夜間は自宅に戻して使うという飯田哲也さん=横浜市内で2022年3月、川口雅浩撮影
昼間の太陽光で発電した電力を日産リーフに充電し、夜間は自宅に戻して使うという飯田哲也さん=横浜市内で2022年3月、川口雅浩撮影

再生可能エネルギー自給自足の実験(1)

 自宅で太陽光発電をして電気自動車(EV)に電力をため、毎月のエネルギーの9割近くを自給自足している――。環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長がそんな生活をしていると聞き、横浜市内の自宅を訪ねた。4月以降、日本では燃料をはじめモノが値上がりしている。「ガソリンやガスなど燃料価格が高騰しても、影響はほぼゼロ」という生活は、一体どんなものか。

 飯田さんは京都大学で原子核工学を専攻し、原子力プラントの設計に従事したが、「原子力ムラ」を批判して離脱。自ら研究所を立ち上げ、脱原発と再生可能エネルギーの普及を目指している。

 「本当は自給率100%を目指したいところですが、太陽光発電を始めた2020年度の6月は86%、7月は雨が多かったので67%、8月は87%でした。これは毎月の平均なので、日単位では100%を超える日もあります。でも雨が降ると自給率は下がります」

 飯田さんは20年4月に自宅を新築したのを機に、「理想とする再生可能エネルギー100%の自給生活にどこまで近づけるか、実験してみよう」と、必要な設備を整え、太陽光発電を始めた。

 その結果、日々の天候にもよるが、電力消費が年間のピークとなる夏場でも月平均でエネルギー自給率が9割近くに達した。

「晴れた日に出かけられない」理由

 カギを握るのは屋根に置いた太陽光発電のパネルと自家用車のEV「日産リーフ」だ。昼間、太陽光で発電した電力が…

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川口雅浩

経済プレミア編集部

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。