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まだ上がる電気料金「燃料費と再エネ」負担の重さ

渡辺精一・経済プレミア編集部
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 電気料金の上昇が続いている。コロナ禍からの経済回復で世界的にエネルギー需要が高まっているところに、ロシアのウクライナ侵攻の影響が加わり、火力発電に使う液化天然ガス(LNG)などの燃料価格が高騰しているためだ。上昇はしばらく続く可能性が高く、家計の圧迫要因になりそうだ。

発電の4分の3は「LNGと石炭」

 大手電力10社でみると、2022年5月の家庭向け電気料金は全社で値上げとなり、家庭向けの電力小売りが全面自由化された16年4月以降で最も高くなる。

 東京電力エナジーパートナー(EP)の標準家庭モデル料金(従量電灯B・30アンペア、使用電力量260キロワット時)は8505円となり、4月より146円上がる。前年同月比では24.6%(1683円)、直近で最も低かった21年1月からは実に34.6%(2188円)の上昇だ。

 昨年来の値上げの主因は、LNG、石炭、原油など燃料価格が上昇していることにある。

 日本の発電電力量(20年度)の83%は火力で、燃料種別ではLNG42%、石炭33%が大きく、ほとんどを輸入に頼る。これらの燃料価格が新型コロナウイルス禍からの経済回復に伴う需要拡大で上昇しているところに、ウクライナ侵攻が起き、このところの円安も加わって高騰している。

 電力自由化で料金設定は自由になったが、大手10社の従来型料金プランには経過措置として規制があり、燃料価格の変動を自動的に反映する「燃料費調整制度」という仕組みを採っている。

 一般的な電気料金は「基本料金(最低料金)+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金」という構成になっている。

 基本料金は電気の使用量…

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渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。