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楽天に対抗?ドコモが今「dポイント」を改定した諸事情

石野純也・ケータイジャーナリスト
 
 

 NTTドコモは6月3日、ポイントプログラム「dポイント」の仕組みを改定した。ポイントを多くためた人へのポイント付与率が上がるようにした一方で、通信回線の契約年数が長いほど得をする特典は縮小した。利用者の幅を広げ、積極的にポイントをためる人を優遇するのが、新しいポイントプログラムの特徴と言えるだろう。

ランクによってポイントがアップ

 これまでのdポイントは、利用者を「ファーストステージ」から「プラチナステージ」までの5段階に区分していた。判定の基準は、6カ月間にためたポイント数か、回線の契約年数。真ん中の「サードステージ」になるには、6カ月間で1800ポイント獲得するか、もしくは8年以上の回線契約が必要だった。

 dポイントは、多くの店舗で200円につき1ポイントが付与される。ポイントだけでサードステージに上がろうとすると、6カ月間に36万円分の買い物が必要だった。QRコード決済のd払いで支払いをするとさらに1ポイントがつくが、それでも1800ポイントを得るには18万円も買い物しなければならない。

 ハードルが高いわりには、ステージが上がっても利用者が得られるメリットは大きくなかった。誕…

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ケータイジャーナリスト

1978年、静岡県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。2001年、宝島社に入社。当時急速に利用者数を伸ばしていた携帯電話関連のムック編集に携わる。05年には独立してフリーランスのジャーナリスト/ライターに転身。通信事業者、携帯電話メーカー、コンテンツプロバイダーなどを取材、幅広い媒体に原稿を執筆する。業界動向を記したビジネス書から、端末の解説書まで著書も多い。