知ってトクするモバイルライフ フォロー

日本仕様の海外スマホ続々「おサイフケータイは必須」

石野純也・ケータイジャーナリスト
モトローラの「moto g52j 5G」。同社の端末として初めておサイフケータイと防水・防じんの両方に対応
モトローラの「moto g52j 5G」。同社の端末として初めておサイフケータイと防水・防じんの両方に対応

 通信事業者を通さずに販売するSIMフリーのオープン市場で、海外メーカーが日本専用のスマートフォンを相次いで発売している。価格と性能のバランスが取れた中位機で、海外にない機能を求める需要に応えた。先行する中国OPPO(オッポ)を追うのは米モトローラと中国シャオミだ。

日本が求める特別な仕様

 おサイフケータイや防水・防じんに対応した「moto g52j 5G」(モト・ジー52ジェイ・ファイブジー)を発売したのが、米国に拠点を構えるモトローラだ。こうした仕様の端末を、同社がオープン市場で発売するのは初めて。海外で販売されているベースのモデルとは内部の基板設計などが大幅に異なっており、事実上、日本専用に新規で作った格好だ。価格は3万9800円。

 おサイフケータイは、Suica(スイカ)などの電子マネーに必要な機能だが、対応するにはFeliCa(フェリカ)というチップが必要になる。FeliCaは日本や香港など一部の国と地域でしか利用されていないため、海外で売られている端末には入っていないことが多い。防水は世界中で需要があるが、梅雨やゲリラ豪雨のある日本では、要求水準が厳しいという。

 一方で、…

この記事は有料記事です。

残り1084文字(全文1582文字)

ケータイジャーナリスト

1978年、静岡県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。2001年、宝島社に入社。当時急速に利用者数を伸ばしていた携帯電話関連のムック編集に携わる。05年には独立してフリーランスのジャーナリスト/ライターに転身。通信事業者、携帯電話メーカー、コンテンツプロバイダーなどを取材、幅広い媒体に原稿を執筆する。業界動向を記したビジネス書から、端末の解説書まで著書も多い。