人生に必要な「おカネの設計」

52歳でも間に合う?イデコ「加入期間延長」の効果は

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 老後資金づくりのための個人型確定拠出年金「イデコ(iDeCo)」は2022年5月の改正で、加入できる年齢が従来の「60歳未満」から「65歳未満」へと延びました。会社員のA雄さん(52)は「自分の年齢では加入しても遅いと思っていましたが、5年延びるのなら始めようと思います。どんな点に注意すればいいですか」と相談に訪れました。

イデコ「三つの税制メリット」

 イデコは、自分で掛け金を出し、自分で運用方法を決める私的年金です。税制面で三つのメリットがある、お得な制度です。

 第一に、掛け金には所得税・住民税がかからず、そのぶん税金を減らすことができます。

 第二に、運用で得られる利益には通常、税率約20%で所得税・住民税がかかりますが、これも非課税となります。

 第三に、受け取り時には非課税枠があります。一時金で受け取る場合は、退職金と同様に「退職所得控除」の対象に、年金で受け取る場合は厚生年金などと同様に「公的年金等控除」の対象になります。

 22年5月から、加入できる年齢が65歳未満へと5年延長され、掛け金を出せる運用期間が長くなりました。また、これまでは企業型確定拠出年金(DC)との併用が困難でしたが、10月からは原則併用可能になります。

 ただし、5年延長になるといっても、60歳以降で対象となるのは公的年金加入者だけです。つまり、会社員などとして厚生年金に加入しているか、国民年金に任意加入している人に限られます。国民年金の加入は原則20歳以上60歳未満ですが、加入期間が40年に満たない人は任意加入できます。

 イデコの掛け金は、働き方や勤務先などによって上限が異なります。A雄さんは、勤…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。