経済プレミアインタビュー

「ウクライナ進出の日系企業の今」ジェトロ所長に聞く

川口雅浩・経済プレミア編集部
  • 文字
  • 印刷
ポーランドの首都ワルシャワのウクライナ支援センター前に集まるウクライナの避難民=2022年5月7日、ジェトロ・ワルシャワ事務所撮影
ポーランドの首都ワルシャワのウクライナ支援センター前に集まるウクライナの避難民=2022年5月7日、ジェトロ・ワルシャワ事務所撮影

ジェトロ・ワルシャワ事務所長に聞く(上)

 ロシアのウクライナ侵攻から4カ月。ウクライナに進出していた日系企業は、今どんな状況なのか。戦闘が続く東部ドンバス地方(ドネツク、ルガンスク両州)にも進出していたのか。日本貿易振興機構(ジェトロ)は日系企業の現地進出を支援してきた。ウクライナの隣国ポーランドの首都ワルシャワ事務所の石賀康之所長に、最新情報をオンラインで聞いた。2回に分けて報告する。

 ――ジェトロは隣国のポーランドから、ウクライナに進出する日系企業を見ていると聞きます。日々、どんな業務を行っているのでしょうか。

 ◆ジェトロのワルシャワ事務所はポーランド、ウクライナとバルト3国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の5カ国を担当しています。

 ロシアのウクライナ侵攻以降、10社前後の日系企業がポーランドに避難してきました。侵攻直後、自社や取引先の被害状況を心配しており、「今、現地がどうなっているのか分かりますか」という問い合わせを多く受けました。ジェトロは在ポーランド日本国大使館とともに情報収集に当たり、分かる範囲で回答しました。

 「ポーランドにしばらく滞在し、働くことは可能でしょうか」とも聞かれました。ウクライナから避難してきた日本人駐在員は、ポーランドでステータス(政府の滞在認可)を確保する必要があると伝えました。

ウクライナにも日本商工会

 ――日系企業はウクライナに何社くらい進出し、駐在員はどれくらいいたのでしょうか。

 ◆ウクライナ日本商工会に所属する民間企業は25社あります。大手商社のほか、自動車や電気機器の販売会社などです。農業国ですので、農業機器や肥料などを扱う商社も…

この記事は有料記事です。

残り544文字(全文1243文字)

川口雅浩

経済プレミア編集部

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。