職場のトラブルどう防ぐ?

男性の育児休業中「週1~2回だけ仕事」は可能か?

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 A輔さん(29)は衣料品メーカーで営業の仕事をしています。8月上旬に妻が出産予定で、6月末から産休に入りました。子の出生後すぐに、A輔さんは1カ月ほど育児休業を取得したいと考えています。

 上司に相談したところ、「もちろん構わないけれど、ずっと家にいても、そんなにやることないだろう。給料も減るだろう。週1~2回だけ仕事に来るというのはどうだ?」と言います。

 妻が産休に入ったため、しばらくA輔さんの給料で生活することになります。妻の産休・育休の期間は、出産手当金や育児休業給付金が受給できると聞いていますが、受給額は給料の6割くらいです。週2日でも仕事があれば、生活の足しになります。

 A輔さん自身、1カ月も仕事から離れるのは不安に感じていました。担当先のフォローもあり、上司や同僚に負担がかかることは明白だったからです。しかし、休みながら働くことができるのか。その場合、育児休業の給付金はどうなるのか、社会保険料は免除となるのか気になっています。

男性の育児休業

 女性の育児休業は、産後休業(出産後8週間)終了後から開始になりますが、男性の育児休業は、子の出生後すぐに取得できます。女性の育児休業は現在、子1人につき、1歳までの期間に1回しか取得できません。ただし、男性は子の出生後8週間以内に1回、8週間経過後、子が1歳到達までの期間に1回の合計2回取得することが可能です。

 育児休業期間中の就労は原則として認められていません。ただし、労使の話し合いで、子の養育をする必要がない期間に限り、一時的・臨時的に就労することは可能とされています。その場合、従業員が自分の意思で会社の求めに応じ、合意することが必要です。会社側の一方的な指示で…

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/