
米国で見たテスラ最新事情(1)
イーロン・マスク氏率いる米電気自動車(EV)「テスラ」が米ニューヨーク(NY)で急増していると聞き、現地を訪れてみた。テスラは2021年、世界で93万台のEVを販売した。これは日本のSUBARU(スバル)の世界販売台数と並ぶ規模だ。スバルは世界販売の7割を米国が占め、NYでも数多く見かける。ならば、NYでテスラとスバルはどちらが多いのだろうか。実際にマンハッタンで数えてみた。
「ここ1年くらいでNY市内を走るテスラが急激に増えました。マンハッタンでは、配車サービスをはじめ、あちこちでテスラを見かけます」
日本の政府系機関のNY駐在員は、筆者に現地の様子を教えてくれた。7月上旬、私はこの目で確かめようと、マンハッタン中心部のグランドセントラル駅前に降り立った。
ここからマンハッタンの繁華街であるタイムズスクエアや5番街、ブロードウェーなどの大通りを歩いてみる。
タクシーや配車サービスにも
確かに想像以上にテスラを見かける。大半が個人所有の「モデル3」と「モデルY」だ。NY名物の車体が黄色いタクシー(イエローキャブ)にも、少数ながらテスラが使われ、マンハッタンを行き来する。鮮やかな青のテスラを使い、地球環境重視をアピールする配車サービスもある。
感覚的には、スバルと同じくらいの台数だろうか。いや、もしかすると、スバルよりテスラの方が多いかもしれない。
テスラの世界販売台数は20年の50万台から21年は93万台に倍増し、90万~100万台規模の中堅メーカー・スバルと並んだ。22年は150万台を見込み、130万~160万台規模のマツダに迫る勢いだ。
日本ではあまりイメージできないかもしれないが、米国でスバルの人気は高い。米国での販売台数は…
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