人生に必要な「おカネの設計」

今秋からの「企業型DCとイデコの併用」活用方法は?

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
  • 文字
  • 印刷
 
 

 会社員A太さん(42)は転職を考えています。現在の勤務先では企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入しています。転職先の企業年金がどのようなタイプなのかわかりませんが、どのような手続きが必要なのか、気になっています。

移換は「自分で申し出・手続き」が原則

 老後資金づくりの私的年金である確定拠出年金(DC)は、個人ごとに資産が管理されており、転退職時などに、これまでの資産を持ち運び、運用を継続することができます。資産の持ち運びは「ポータビリティー(移換)」といいます。

 前回は、企業型DC加入者がフリーランスになり、個人型DCの「iDeCo(イデコ)」に資産を移換するケースを説明しました。今回は、企業型DC加入者が別の会社に転職する場合を考えます。

 まず、転職先に企業型DCがない場合です。前回同様、企業型DCからイデコに移換する手続きが必要になります。企業年金連合会に移換して「通算企業年金」として終身年金を受け取ることも可能です。

 転職先に確定給付企業年金(DB)がある場合は、規約によって移換が認められている場合があります。転職先の担当部署に確認してください。

 前回説明したように、転退職時に企業型DCの加入者資格を喪失したまま、移換手続きせずに6カ月以上たつと、資産が国民年金基金連合会に「自動移換」されます。自動移換はデメリットが多いため、必ず移換手続きをするようにしましょう。

 転職先に企業型DCがある場合は、これまでの資産を移換できます。転職先の担当部署で移換手続きしてください。

 自分で申し出るのが原則ですが、移換手続きを忘れて自動移換となる人が後を絶ちません。このため18年5月の制度改正で円滑に移転できるよう対応が取られました。

 企業型DC加入者が、転職先の企業型DCに加入したのに、移換手続きをしないまま6カ月たった場合は、…

この記事は有料記事です。

残り1211文字(全文1985文字)

岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。