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ミレニアル世代の記者が探る「Z世代」大解剖

中島昭浩・経済部
「平成レトロ」を楽しむZ世代の若者=川崎市中原区で2021年10月10日、前田梨里子撮影
「平成レトロ」を楽しむZ世代の若者=川崎市中原区で2021年10月10日、前田梨里子撮影

 何かと注目を集めている「Z世代」。1990年代後半~2010年前後生まれの若者世代を指し、その消費行動がヒット商品を生み出す源泉になっているという。Z世代の特徴とは? その心をつかむには? Z世代と上手に仕事をするコツはあるのか――。一世代上の「ミレニアル世代」の私にも分からないことが多いZ世代のあれこれを、専門家と一緒に探った。

キーワードは「自分らしさ」

 Z世代を象徴する言葉がある。「真のデジタルネーティブ」。生まれた時からインターネットが身近にあり、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を日常的に使いこなす。SNSへの投稿がまるで自己表現手段の一つになっているようにさえ見える。

 80年代前半~90年代半ば生まれを指す「ミレニアル世代」も学生時代からいわゆる「ガラケー」を持ち、黎明(れいめい)期からスマートフォンに親しむなど「デジタルに強い」と言われてきた。しかし、そんな私でも、Z世代のSNSとの向き合い方には驚くばかりだった。

 「Z世代を語るうえで、SNSが重要なツールになっているのは間違いありません。それは彼らが関心を寄せる最大のテーマが、…

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経済部

1987年、千葉県生まれ。雑誌編集やジャカルタの現地邦字紙記者などを経て2019年9月入社。カメラ、写真好き。インドネシア語◎。日本に暮らす外国人とも多くのつながりを作りたい。