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AKB48とアバター共演 ドコモ「メタバース戦略」の本気度

石野純也・ケータイジャーナリスト
新会社NTTコノキューのスタートに合わせてAKB48の新ユニットを結成。センターメンバーはアバター
新会社NTTコノキューのスタートに合わせてAKB48の新ユニットを結成。センターメンバーはアバター

 NTTドコモは、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)に特化した事業を行う新会社「NTTコノキュー」をつくり、10月1日から事業を始めた。ドコモの100%子会社だが、NTTグループ全体から関連事業や人員を集約し、200人体制でスタートした。個人、法人双方のサービスを提供する。

街の風景に合わせてキャラクター登場

 コノキューに先立ち、ドコモはメタバースと呼ばれる仮想空間のサービスの「XR World」を立ち上げている。コノキューはこの事業を引き継ぐ。利用者が気軽にメタバースを楽しめることを狙っており、頭に装着する専用の機器は必要なく、スマートフォンやパソコンのブラウザーから入ることができる。

 利用者は、アバターと呼ばれる分身を通して他の利用者とコミュニケーションを取ることができる。タレントなどを起用したイベントも開催している。

 コノキューは10月の事業開始に合わせ、女性アイドルグループ・AKB48が結成した新ユニットを起用する。このユニットは、センターをアバターが務めるのが特徴。XR World内でライブなどを行う。

 法人向け事業は、AR技術を使ってスマホの画面上に、街の風景と重ね合わせてキャラクターを登場させたりする「XR City」のサービスを7月から展開。埼玉県庁や福岡市のキャナルシティ博多などでサービスを行っている。8月までこのサービスを行っていた東京・新宿では、利用者が謎解…

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ケータイジャーナリスト

1978年、静岡県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。2001年、宝島社に入社。当時急速に利用者数を伸ばしていた携帯電話関連のムック編集に携わる。05年には独立してフリーランスのジャーナリスト/ライターに転身。通信事業者、携帯電話メーカー、コンテンツプロバイダーなどを取材、幅広い媒体に原稿を執筆する。業界動向を記したビジネス書から、端末の解説書まで著書も多い。