機械メーカーで営業職として働くA美さん(27)は2024年5月に第1子を出産しました。保育所の入所が決まったので、25年4月から短時間勤務制度を利用して職場復帰する予定です。でも、想定外の困ったことが起きました。
保育所の入所が決まった時点で職場に連絡したところ、「復職面談の時間を取ってほしい」と言われました。その際、短時間勤務となった場合の給料を示されました。
その金額はA美さんの想定より、かなり少ないものでした。保育料の負担や生活費などを考えると、とても不安に感じています。
育休中は育児休業給付金
産休・育休開始前のA美さんの給料は基本給25万円、月30時間分の固定残業代5万円、通勤交通費1万円で、合計31万円でした。そこから社会保険料、所得税、住民税などが差し引かれ、手取り額は約25万円でした。
A美さんは2歳年下の夫より年収が高く、家賃・光熱費を除く生活費、娯楽費の大半はA美さんが負担しています。産休・育休中は給付金が頼みの綱でした。
産休・育休期間は会社からの給料はありませんでしたが、産休期間(3月中旬~6月)は出産手当金(約70万円)が一括で支給され、育児休業期間中は育児休業給付金を2カ月に1度受給することができました。
育児休業給付金は月額換算で休業開始から6カ月(7~12月)は19万4000円程度、1月以降は給付率が下がり14万5000円程度でした。
フルタイムか短時間勤務か
復職面談では、復職予定日と復職後に希望する働き方を聞かれました。A子さんの会社の勤務時間は午前9時から午後6時までですが、A子さんの部署は1日1時間程度の残業が発生していました。
会社から示された勤務時間の選択肢は(1)従前通りのフルタイム勤務(毎日1時間程度の残業あり)、(2)定時退社のフルタイム勤務(残業なし)、(3)午前9時~午後4時の短時間勤務――でした。
(1)の残業ありのフルタイム勤務を選択した場合、…
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特定社会保険労務士
大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/







