
大阪大学招へい教授
いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。
専門家・執筆者記事 188件
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がんで死ぬことはやはりつらいことだと思います
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
自身のがんとの闘病を通して、シニアの生き方や逝き方について医療プレミアに寄稿していただいた石蔵文信・大阪大招へい教授が10…
2022年9月15日
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洋服のタグが気になる
無難に生きる方法論
洋服のえりやそでに付いている「タグ」が気になる子どもがいます。「HSC(Highly Sensitive Child=敏感…
2022年8月15日
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貧血と赤血球
無難に生きる方法論
赤血球の仕事は肺から新鮮な酸素をもらい、それを全身に配って、必要のない二酸化炭素を肺から放出することです。赤血球の数はなん…
2022年8月10日
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ついに緩和ケアを受けました
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
6月ぐらいから全身の骨が痛み出しました。当初は一般の痛み止めで何とかなったのですが、主治医に相談したところ早めに緩和ケアを…
2022年8月5日
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認知症家族の心の叫びとは
無難に生きる方法論
認知症は治療の決定的な薬がないことや、高齢になるとかなりの確率で発症することから国民的課題になりつつあります。ある意味、少…
2022年7月21日
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老老老・老介護の悲劇
無難に生きる方法論
超高齢社会を迎え、高齢者が高齢者を介護する「老・老介護」も珍しくはなくなりました。ただ、介護をする側も決して健康ではなく、…
2022年7月17日
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おひとり様はしっかりと終活を考えましょう
無難に生きる方法論
今年4月12日の夕刊フジに掲載された福家隆さんの記事が衝撃的でした。 2018年以降、名古屋市は身寄りがなく「孤独死」した…
2022年7月1日
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がん治療の発達がもたらした「罪」
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
私の父は親族と一緒に始めた自営の仕事で70歳近くまで働き、その後、引退して家に引きこもるようになりました。あまり趣味のなか…
2022年6月22日
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男のたそがれと男性更年期
無難に生きる方法論
前回まで、男性更年期の謎と、熟年期になった「人生のたそがれ」を生き抜くことが難しい男たちの話をしました。 私は前立腺がんが…
2022年6月18日
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退院から1カ月、ゴルフのスコアが驚いたことに……
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
抗がん剤の影響で下痢と吐き気が続きゴールデンウイーク中、1週間入院したことはお伝えしました。抗がん剤を20日ほど中止したと…
2022年6月15日
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「人生のたそがれ」を生きるのに困惑する男たち
無難に生きる方法論
最近60歳を過ぎたシニアの芸能人の方が命を絶つ報道がありました。芸能人ですから定年はありませんが、どうしても60歳を過ぎて…
2022年6月11日
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恥ずかしながら栄養補給のために入院しました
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
がんの末期は栄養補給をしなければ安らかに旅立てると偉そうに言っていましたが、現在服用している抗がん剤の副作用で、下痢と嘔吐…
2022年6月3日
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病院で終末期を迎えるのは意味のあることでしょうか?
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
この30年間で、がんの終末期の療養環境は大きく変化しました。前立腺がんで、全身の骨にがんの転移がみられ治療中の石蔵文信・大…
2022年5月23日
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当事者となった今、がんで死ぬのは本望ではありません
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
前立腺がんで、全身の骨に転移し現在、放射線治療を行っている石蔵文信・大阪大招へい教授。以前は、亡くなるなら「がん」でと思っ…
2022年5月21日
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前立腺がんが全身の骨に転移、新治療法の効果は?
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
2021年末にホルモン治療の効果がなくなり、もう駄目かと観念したときに遺伝子標的治療薬が私の前立腺がんに効果があることがわ…
2022年5月14日
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がんと認知症で「死にゆく過程」はどう違うのか?
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
突然死や自殺などを除いては、病気によって死に向かっていく様子が違ってきます。今回は、日本人の3分の1がこのために亡くなって…
2022年5月12日
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男性ホルモンだけでは説明できない 男性更年期の真実/5
無難に生きる方法論
男性更年期障害に関しては、2~3年に1度ぐらいのペースで、マスコミからいろいろ問い合わせがやってきます。どうやら今年は男性…
2022年5月9日
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男性ホルモンがなくても更年期の症状が起きないわけ 男性更年期の真実/4
無難に生きる方法論
男性ホルモンが担う主な役割は、筋肉を強くすることと血を作る(造血)作用です。精神面では、「がんばるぞ」というような気持ちを…
2022年5月6日
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ホルモン補充が脳に与える影響とは? 男性更年期の真実/3
無難に生きる方法論
今回は、男性の更年期障害とのかかわりを指摘されることが多い男性ホルモンについて説明したいと思います。 ◇脳に二つの命令系統…
2022年5月4日
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私が男性ホルモンの補充治療を選ばないわけ 男性更年期の真実/2
無難に生きる方法論
私は男性更年期外来での診察を約20年続けています。今回は、そこへやってくる患者さんたちについて説明したいと思います。 ◇患…
2022年4月27日
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男性更年期の真実/1 その治療法は「ベスト」でしょうか?
無難に生きる方法論
メディアで話題の「男性更年期障害」。その治療として男性ホルモンの補充が知られていますが、本当にそれがベストの治療法なのでし…
2022年4月16日
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人生の「店じまい」と友人との「別れ方」について
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
人生にも「店じまい」があることを知っていますか。徐々に仕事や対外的な活動が減り、自分のやるべきことだけが残る。前立腺がんを…
2022年4月8日
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「死に目」に会うよりも大切なこととは?
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
前立腺がんと向き合う石蔵文信・大阪大招へい教授が、「死に目」を重視する考え方に疑問を投げかけます。死にゆく本人にとっても家…
2022年4月4日
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自分の死後の評価を考えてみる~私が長生きしたくない理由
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
人は死んだ後、どんな評価を受けるのでしょうか。政治家や有名人は歴史によって評価されることになりますが、一般の人の場合はどう…
2022年3月29日
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「寝たきり大黒柱」を生まないために 訪問診療医師銃撃事件の教訓
無難に生きる方法論
埼玉県で発生した訪問診療の医師らが銃撃されて殺傷された事件。90代の母親を介護していた60代の息子が起こしたものでした。自…
2022年3月16日
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西郷輝彦さんと私の前立腺がん 同じことと違うこと
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
前立腺がんで亡くなった俳優の西郷輝彦さん。ほぼ同じ年齢で前立腺がんを発症した石蔵文信・大阪大招へい教授が、自らの闘病生活と…
2022年3月11日
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オミクロン株への感染 我が家の場合
無難に生きる方法論
先月、孫が学校で新型コロナウイルスに感染したという石蔵文信・大阪大招へい教授。娘家族や濃厚接触者となった妻とは別に生活しな…
2022年2月23日
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がん診断から2年 最近の病状を報告します
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
前立腺がんを患う石蔵文信・大阪大招へい教授。手術ができず抗がん剤の治療を続けてきました。ところが、最初の薬の効果が薄まり、…
2022年2月15日
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口から食べられなくなったら 延命治療はいつまで?
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
高齢者施設で職員が入所者を殺害する――。そんな事件が起きています。もちろん職員の行為は絶対に許されるものではありません。し…
2022年2月10日
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ワクチン副反応を防ぐヒント ワクチンが原因ではないものも?
無難に生きる方法論
新型コロナウイルス感染症のワクチン接種を受けた後、さまざまな副反応が起きます。その中に、実はワクチンとは直接関係しないもの…
2022年2月2日
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バイアグラが認知症に効果があるって本当?
無難に生きる方法論
勃起不全(ED)治療薬「バイアグラ」が認知症に効果があるかもしれない――。そんな研究成果を米国の研究チームが発表しました。…
2022年1月23日
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野村元監督が新庄監督に伝えたかったこと
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
今年のプロ野球では、日本ハムの新庄剛志・新監督に注目が集まりそうです。記者会見や視察のたびに、そのパフォーマンスや一挙手一…
2022年1月1日
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「食べない」という選択 高齢者に無理に食事をさせるのは愛情か
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
高齢者に対して「ご飯を食べないと死んでしまうよ!」という介護者のドキュメンタリーを見て、がんを患う石蔵文信さんは苦しい思い…
2021年12月29日
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20年以上引きこもりの人がアルバイトを始めた あきらめない支援こそ
無難に生きる方法論
全国の子どもたちの不登校は深刻さを増しています。その原因はさまざまですが、どんな解決法が考えられるのでしょうか。中には、2…
2021年12月15日
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長寿はめでたい? めでたくない? 私だったら……と考えること
無難に生きる方法論
年々増える100歳以上の高齢者。長寿は「おめでたい」と考えるのが一般的ですが、石蔵文信・大阪大招へい教授は「どうも素直に喜…
2021年10月22日
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最後に大いに後悔しよう~死ぬ瞬間の後悔を考える/下
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
多くの終末期の人をみとってきた介護専門の著者(ブロニー・ウェア氏)の「死ぬ瞬間の5つの後悔」という本で紹介されている後悔の…
2021年9月8日
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孤独は受け入れるしかないのか? ~死ぬ瞬間の後悔を考える/上
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
「死ぬ瞬間の5つの後悔」は、多くの終末期の人をみとってきたオーストラリア出身の介護専門の著者(ブロニー・ウェア氏)が、その…
2021年9月4日
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ワクチン供給の混乱 医療者の士気に影響も
無難に生きる方法論
新型コロナウイルスワクチンの供給量が不足し、新規の接種の受け付けを一時停止する会場が相次ぎました。また医師会の集団接種会場…
2021年8月11日
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最後の朝食はとんかつ 大往生のお手本に学ぶ
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
◇「みとりの専門家」中村仁一先生 人生の終末期を考えるにあたって私が大きな影響を受けたのは、京都の中村仁一先生です。中村先…
2021年8月4日
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東京の暑さはアスリートにも危険 「限界突破」に注意を
無難に生きる方法論
◇高齢者は暑さに「鈍感」 先日、娘婿と久々にゴルフに行きました。炎天下でしたので、電解質の入ったスポーツドリンクを多数持ち…
2021年7月25日
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バイアグラで心臓発作が減る可能性
無難に生きる方法論
◇ニトログリセリンとの併用は禁忌 勃起不全(ED)治療薬「バイアグラ」は発売当初、服用した心臓病の患者さんが急死する例が報…
2021年7月3日
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「志半ば」で逝くのは不幸なことか
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
◇組織にいるときと離れた後 志半ばで他界し、自分の思いや事業を最後までやりきれなかった方が「不幸」だと表現されることがあり…
2021年6月23日
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高齢夫婦の危機 避けるためにできること
無難に生きる方法論
◇続く殺人事件 前にも触れましたが、2019年に福井県で起きた71歳の妻が義理の両親と夫を介護疲れから殺害し、自身も心中を…
2021年6月5日
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死んだら終わりではない
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
◇親類なら「生きていくのも恥ずかしい」 先日WOWOWで配信された映画「スキャンダル」(2019年、原題は「Bombshe…
2021年5月20日
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春はあらゆる症状が襲ってきます
無難に生きる方法論
外来が忙しい時期 春先と秋口は私の外来が忙しくなる季節です。男性更年期外来には「めまいがする」「頭痛がひどい」「突然動悸(ど…
2021年5月5日
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サラリーマンは2度死ぬ
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
今年2月、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視発言で辞任しました。そのとき、「柔軟性のない高齢…
2021年4月20日
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高齢になったときの家族の負担を考えよう
無難に生きる方法論
2019年、福井県で義理の父母と夫を殺害したとして71歳の妻が逮捕されました。実際は3人の介護を一手に引き受けていた妻が介…
2021年4月4日
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高齢者にゴルフのススメ
無難に生きる方法論
私は最近、ゴルフを始めました。正確にはおよそ35年ぶりに再開したのです。その時は、医師の先輩から無理に始めさせられたので、…
2021年3月3日
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私が経験した「臨死体験」
人生なりゆき~シニアのための楽しい生き方・逝き方
私の前立腺がん、そして骨への全身転移が判明してから約1年になります。昨年の今ごろは「1~2カ月の間にこの世を去るのではない…
2021年2月22日
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生と死の垣根を低くしてみると
無難に生きる方法論
多くの方が「死」に対する恐怖感を持っていると思います。楽観的な私でも「死」に対する恐怖感はありますが、なんとなく「仕方がな…
2021年2月11日