連載一覧

虐待そのあと -親から離れた私が必要としていたもの-

児童虐待の把握件数は年間19万件(2019年度)を超え、子どもの虐待死事件が繰り返し報じられている。一方で、私たちは「虐待を受け保護された子」のその後を、どこまで知っているだろうか。「児童養護施設へ行く」とイメージする人も多いだろうが、実はそれはごく一部だ。 親元で暮らせない子どもを公的責任で育てることを「社会的養護」という。その仕組みは今、かつてない転換期を迎えている。終戦直後の制定時からそのままだった児童福祉法の理念が、16年に初めて改正され、子どもが権利の主体であること、最善の利益が尊重されることなどが明記された。これを機に「施設から家庭へ」の転換や、特別養子縁組の推進、司法関与の強化、一時保護のあり方の見直し、子どもが児童相談所に異議申し立てできる仕組みの検討など、さまざまな対策が進む。 国の動きに呼応するように、当事者らが今、SNSなどを通して積極的に発信を始めている。そこには、いつも自分が受けた支援について「これで救われた」「本当はこうしてほしかった」というメッセージが含まれている。児童虐待の、その「後」と「跡」をたどり、子どもたちが本当に必要としているものは何か、声を拾い集めていきたい。

連載記事 5件

Dr.米井のアンチエイジング・セルフチェック チャートでわかる、あなたの機能年齢