
千葉大学予防医学センター教授
1983年千葉大学医学部卒業。東大医学部付属病院リハビリテーション部医員、船橋二和(ふたわ)病院リハビリテーション科科長などを経て日本福祉大学教授を務め、2014年4月から千葉大学予防医学センター教授。2016年4月から国立長寿医療研究センター老年学評価研究部長。「健康格差社会ー何が心と健康を蝕むのか」(医学書院2005)で社会政策学会賞(奨励賞)を受賞。健康格差研究の国内第一人者。
専門家・執筆者記事 24件
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孤立の背景に社会的排除 共生社会の実現を
どうする健康格差社会
先月起きた埼玉県深谷市の母親の遺体遺棄事件、大阪市の小6女児誘拐事件の容疑者などには、ひきこもりがちなど社会に居場所や役割…
2019年12月20日
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被災者の健康被害 社会的つながりで緩和を
どうする健康格差社会
堤防が決壊し、屋根まで水没した住宅地。泥にまみれた住まいを前に、暗い表情で途方に暮れる人々。被害の大きさに胸が痛む。国も台…
2019年11月23日
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高所得者ほど健康? 格差縮小のためには
どうする健康格差社会
健康教育や保健指導は、どんなものでも望ましいように思える。しかし、やり方によっては健康格差をむしろ拡大する。「健康格差の縮…
2019年10月17日
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低所得の人はなぜ「不健康な要介護者」になるのか
どうする健康格差社会
認知症、うつ、転倒から腰・膝痛、高血圧や糖尿病まで、さまざまな疾患や不健康状態が少ない集団やまちに比べて、2倍も多い場所が…
2019年9月18日
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「90歳超え日本人女性の7割は認知症」という事実
どうする健康格差社会
7割もの人にみられたら、もはや病気でなく「普通」のことだろう。であれば、長生きした日本人女性にとっては、認知症になるのが「…
2019年8月15日
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人口も税収も減る“2040年危機”をどう乗り越えるか
どうする健康格差社会
平成の時代が終わった。元(1989)年のころと言えば、60歳定年が努力義務とされてまだ4年目、平均寿命は今より5歳ほど短か…
2019年5月16日
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「医療費と介護費」は予防でどこまで減らせるか
どうする健康格差社会
予防がうまくいって健康寿命が延びれば、医療費は減りそうだ。しかし、その答えは簡単ではない。 予防に関する論文を599編も…
2019年4月12日
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社会参加する人が多い街ほど「うつ」は少ない
どうする健康格差社会
「地域づくりに参加したいと思うか」と要介護認定を受けていない高齢者10万人超に尋ねてみた。ある政令指定都市では、連絡先まで…
2019年3月24日
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「ビッグデータと人工知能」は社会の健康を守れるか
どうする健康格差社会
人工知能(AI)への期待が高まっている。試しに「何かしゃべってみて」と話しかけると「それはできません」としゃべるAIもある…
2019年3月20日
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大規模追跡調査でわかった「お風呂と健康」の関係
どうする健康格差社会
お風呂好きほど要介護になりにくい 「お風呂(浴槽)に入る回数が多い人ほど、要介護状態になる可能性が低い」。多くのメディアが…
2019年3月14日
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「消える地方老いる都市圏」地域社会をどう守る?
どうする健康格差社会
「内政上の危機」が迫っていると告げる政府文書がある。どこか他の国の文書ではない。「2040年頃にかけて迫り来る我が国の内政…
2019年3月10日
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“貧困高齢化”を乗り越える「新しい社会保障」とは
どうする健康格差社会
社会保障の持続可能性が話題になっている。日本が人口減少社会に突入して、生産年齢人口(15~64歳)が減り続ける中で、医療・…
2019年2月22日
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介護保険制度を激変させる「2040年問題」とは
どうする健康格差社会
初老期とは何歳くらいか。辞書を引くと、なんと40歳の異称。「退行期」ともある。 そのことを知ったのは、40歳を迎えるころ…
2019年2月10日
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「誘い誘われ」「持ちつ持たれつ」が病気を防ぐ
どうする健康格差社会
春になると新人が職場や学校に入ってくる。頼りなかった元新人も、「先輩!」などと頼られて張り切るだろう。先輩に助けてもらった…
2019年1月27日
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認知症や糖尿病になりやすい街を「見える化」する
どうする健康格差社会
今では2兆円近い医療費が使われ、30歳以上では男性の6割、女性の45%が持っているのに、100年前には放置されていた病気…
2019年1月17日
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被災地調査「友人や絆が命を救う」は本当だった
どうする健康格差社会
東日本大震災からもうすぐ8年。阪神淡路大震災、熊本地震もあった。平成は災害の時代だった。近い将来には首都直下型や南海トラフ…
2019年1月13日
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認知症発症率を「10年で2割減」にした環境変化
どうする健康格差社会
日本では認知症者の数が増え続け、やがて700万人を超えると予想されている。では同じ80歳における認知症の発症率は昔より上昇…
2018年12月30日
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要介護になりやすい街なりにくい街の違い
どうする健康格差社会
人は誰でも転ぶ。一度ならたまたまだが、二度あることは三度ある。何度も転倒した人は骨折したり、しなくても寝たきりになりやすく…
2018年12月9日
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子ども時代の貧困は50年後の健康を損なう
どうする健康格差社会
子どもの貧困や教育支援への関心が高まっている。日本の子どもの7人に1人が相対的貧困状態にあり、教育費の家庭負担も大きな国に…
2018年11月25日
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「活動量と社会参加」が認知症予防のカギ
どうする健康格差社会
他のまちに比べ、3倍も認知症になりやすいまちがあると言ったら信じてもらえるだろうか。しかも高齢化が進んでいる地域だから多い…
2018年11月11日
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生活習慣病予防は「原因探しより環境作り」で
どうする健康格差社会
「お酒はほどほどに」とか「歩くことは健康によいので歩きましょう」「塩分は控えめに」と言われて、「エッ、知らなかった」という…
2018年10月28日
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社会保障を持続させる「介護予防」の一石四鳥
どうする健康格差社会
◇75歳以上の後期高齢者増加が変える社会 日本は人口減少社会に突入した。大阪府も人口が減っているから、田舎の話ではない。2…
2018年10月14日
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「経済の格差」は人を分断し社会の健康を損なう
どうする健康格差社会
老後の生活資金に3000万円は要るという。月10万円として年に120万円。60歳からの25年分で3000万円になる。近づい…
2018年9月30日
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所得と教育レベルで決まってしまう「命の格差」
どうする健康格差社会
日本には「いのちの格差」がある。低所得の人、十分に教育を受ける機会を得られなかった人、非正規雇用の人など、社会的に困難を抱…
2018年9月16日