大阪市立大は9日付の米神経科学専門誌で、アルツハイマー病の原因物質を除去する抗体の作製に成功したと発表した。病気を引き起こす異常なたんぱく質「リン酸化タウ」が脳内に蓄積したマウスに、この抗体を投与すると、記憶力が改善したという。アルツハイマー病の新たな治療薬開発につながる成果として注目される。【斎藤広子】
アルツハイマー病は認知症の約6割を占め、国内の患者は約200万人とされる。神経細胞が次々死んで発症し、たんぱく質「タウ」にリン酸という分子が過剰に結びついた「リン酸化タウ」の蓄積などが、患者の脳内に見られる。複数の治療薬が開発されているが、症状の進行を遅らせられても根本的に治すことはできていない。
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