紙面より

口の中のケア 歯間ブラシで歯垢9割除去

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 幾つになっても自分の歯でおいしいものを食べたい。誰もがそう願っても、気がついたら虫歯になったり、歯ぐきから出血したり。原因の一つは、歯磨きをしても汚れが残っているからかもしれない。適切な口の中のケアは、どうすればいいのだろう。【瀬尾忠義】

 「大学の新入生にデンタルフロス(糸ようじ)などを使っているかと尋ねると、『はい』と答えるのは1クラス約90人のうち、せいぜい3人。歯ブラシだけで汚れを完全に落とせないことはあまり知られていません」

 東京医科歯科大大学院・医歯学総合研究科教授の吉増秀實さんはこう切り出した。「歯ブラシのブラッシングだけでは歯間部の歯垢(しこう)(プラーク)の除去率は60%程度。しかし、デンタルフロスや歯間ブラシも使うと除去率は80〜90%に高まります」。歯垢1ミリグラムの中に1億個以上の細菌がいるとされ、虫歯や歯周病などの原因になる。

 「歯垢が歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)にたまると歯周病菌が繁殖し、歯肉炎を発症します。さらに歯を支える歯槽骨(しそうこつ)を溶かし、進行すると歯がグラグラしてきます。細菌が歯周ポケットから血管に入って他の部位に回り、動脈硬化や感染性心内膜炎など重い病気になる恐れもあります。口の中の汚れで肺炎になることがある。口の中のケアは歯を守ると同時に、命を守ることでもあるのです」

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