大人のためのスキンケア講座

20〜30代の肌、高校生とは大きく違います

角田美英・かくた皮膚科クリニック院長
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 皮膚は人体で最大の臓器です。大人ではその総面積は約畳1畳分の約1.6平方メートル。重さは体重の16%を占め、肝臓の3倍に達します。その最大の機能は、全身を覆い、体外のあらゆる刺激から人体を守る強固なバリアーとして働くこと。皮膚の病気には、ニキビ、アトピー性皮膚炎など身近なものが多いですが、この機能が損なわれると、生活に大きな悪影響を及ぼしかねません。また目に見える臓器であるがゆえ、年齢を重ねると「見た目」の変化も気になるところです。大人の肌を美しく、生き生きと保つにはどうすればよいのでしょうか? かくた皮膚科クリニック(東京都)、角田美英院長にそのカギを語ってもらいました。【聞き手=医療ライター・狩生聖子】

 肌は性ホルモンのバランスや紫外線、食事、睡眠、ストレスなど生活習慣の影響を受けやすい臓器です。そのため20代以降のいわゆる大人になってくると、10代の頃とは違う肌の悩みが出てきます。まずは年代ごとに起こりやすい肌トラブルとその対処法について、2回に分けて紹介しましょう。

 30代なのになぜかニキビが出る、昔は脂性肌だったのに、乾燥肌になってきた−−。若い頃とは違う肌の悩みを抱える方は男女問わず少なくありません。まず女性のニキビについて。実は20〜30代はいわゆる「大人ニキビ」が発症しやすい時期なのです。10代の思春期ニキビは脂の多い額から鼻先にかけての「Tゾーン」に集中するのに対し、大人ニキビは顎(あご)や頬などフェースラインにできやすいのが特徴です。

 この部分は男性でいうひげが生える部分に相当します。女性の体内でも男性ホルモンは産生されており、大人ニキビは男性ホルモンを含む性ホルモンのバランスの乱れが一つの要因なのです。女性が生理前にニキビが悪化しやすいのはこのため。また、睡眠不足や食事の偏り、ストレスなども性ホルモンバランスを狂わせ、ニキビを悪化させる引き金になります。

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角田美英

かくた皮膚科クリニック院長

かくた・みえ 東京都出身。1988年東京医科歯科大卒業。当初は内科医局に入局するが、皮膚科への転身を決意し、92年順天堂大皮膚科学教室入局。先天性表皮水疱症という難病の研究を行う一方、皮膚科全般の研さんを積んだ。美容皮膚科の専門クリニックで一般皮膚科とは異なる体系の技術、知識を学んだ後、09年に開業。特にニキビ治療と育毛治療の経験が豊富で、医師対象のセミナー等で講師を務めることも多い。美容皮膚科については科学的エビデンス(根拠)があり、効果が実証されている方法のみ取り入れている。かくた皮膚科クリニックウェブサイト