
厚生労働省の2013年国民生活基礎調査によると、さまざまな病気やけがのうち、患者の自覚症状がある割合が多いのは腰痛で、男性は第1位、女性は第2位(1位は肩こり)を占めます。そして近年、中高年が悩む腰痛の原因の一つとして注目されているのが、腰部脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)症(以下、脊柱管狭窄症)という病気。聞き慣れないかもしれませんが、患者数は国内で約240万人と推定され、高齢化が進む中、今後ますます増えることが予想されています。加齢とともに次々と表れる体の痛みの原因と対策を、お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック(東京都)の銅冶英雄(どうや・ひでお)院長がレクチャーする当連載。まずは、このしつこい腰痛の元凶に焦点を当てます。【聞き手=医療ライター・狩生聖子】
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お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック院長
どうや・ひでお 1994年日本医科大学卒業後、千葉大学付属病院、成田赤十字病院、国立がんセンター中央病院、千葉県立こども病院、千葉リハビリテーションセンターなどで勤務。豪州ベッドブルック脊椎ユニット留学などを経て、2010年、お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック(東京都)を開院。その間、04年には国際腰椎学会日本支部賞、05年には国際腰椎学会・学会賞を受賞した。20歳の頃からぎっくり腰を繰り返し、腰痛がくせになっていた体験を生かし、運動療法、靴、栄養療法を組み合わせて体の痛みを根本的に取る治療法を考案してきた。医学博士、米国公認足装具士。著書に「腰の脊柱管狭窄症が革新的自力療法痛みナビ体操で治った!」(わかさ出版)、「頸椎症を自分で治す!」(主婦の友社)、「腰・首・肩の激痛がみるみる消える!奇跡の自力療法『背中ほぐし体操』」(宝島社)など多数。