10歳若返る歩行術 -インターバル速歩- フォロー

運動直後の牛乳で暑さに強くなる

能勢博・信州大学教授

 梅雨が明けると、いよいよ本格的な夏の到来です。私が子どもの頃は、ヒマワリが咲いて、青空に入道雲が出て、どこかからセミの鳴き声が聞こえると、もう体がムズムズしたものです。学校の授業もうわの空で、終業式の日に学校から渡される薄っぺらなワークブックは「勉強はしなくてよい」という免罪符だと思っていたし、夏休みは永遠に続くとさえ感じられました。でも最近は、ニュースで「熱中症に注意」「水分を取るのを忘れずに」と連発されます。子どもでさえ、ついつい外に出るのがおっくうになるでしょうし、大人の私たちならなおさらです。

 でも大丈夫、朝夕の涼しい時間帯(気温25℃以下)にインターバル速歩をすれば、本格的な夏が来ても「今年の夏は、去年に比べて過ごしやすい」と感じるようになります。そして夏を恐れるより、子どもの頃のようにむしろ楽しんでやろう、という気持ちになります。そのコツをお教えしましょう。

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信州大学教授

のせ・ひろし 1952年生まれ。京都府立医科大学医学部卒業。京都府立医科大学助手、米国イエール大学医学部博士研究員、京都府立医科大学助教授などを経て現在、信州大学学術院医学系教授(疾患予防医科学系専攻・スポーツ医科学講座)。画期的な効果で、これまでのウオーキングの常識を変えたと言われる「インターバル速歩」を提唱。信州大学、松本市、市民が協力する中高年の健康づくり事業「熟年体育大学」などにおいて、約10年間で約6000人以上に運動指導してきた。趣味は登山。長野県の常念岳診療所長などを歴任し、81年には中国・天山山脈の未踏峰・ボゴダ・オーラ峰に医師として同行、自らも登頂した。著書に「いくつになっても自分で歩ける!『筋トレ』ウォーキング」(青春出版社)、「山に登る前に読む本」(講談社)など。