病気が逃げ出すサプリ指南

骨と関節の健康に カルシウム、コンドロイチン、グルコサミン

丁宗鐵・日本薬科大学学長
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 「飲んでいると調子がいい」。こんな口コミを聞くと試したくなるサプリメント。中高年に人気が高いのが膝や骨の健康をサポートする食品です。なかでも最近、よく耳にするのがカルシウムや軟骨成分の原料となるもの。サプリメントとして気軽に取れるのですが、場合によっては安全性や利用上の注意が必要です。

 中高年になって気になるのは、膝などの関節や骨の健康ではないでしょうか。軟骨成分やカルシウムが主成分のサプリメントは、根強い人気があるようです。関節によさそうなサプリメントを見ると原材料名に「グルコサミン」や「コンドロイチン硫酸」と書かれています。グルコサミンは、関節軟骨の主成分の一つ。皮膚や軟骨、甲殻類の殻などに含まれています。コンドロイチン硫酸も皮膚や軟骨、血管や腱(けん)などの結合組織に多く含まれるもの。加齢とともに合成されにくくなるといわれています。どちらも関節の健康維持に役立つ食品で、適切に摂取すれば安全性に問題はないとされています。

 しかし、これらのサプリメントを使う際の注意点は意外に知られていないのではないでしょうか。たとえば、グルコサミンを摂取すると血糖値や血圧、血中コレステロール値が上昇することがあります。生活習慣病のリスクが高い人は、摂取前に注意が必要です。また、甲殻類から製造したグルコサミンでは、アレルギーを起こすことがあります。甲殻類へのアレルギーがある人は、摂取前に原材料名の表示をよく確認しましょう。

 コンドロイチン硫酸は、抗凝固薬や抗血小板薬などの薬や、ハーブのサプリメント(イチョウ葉やノコギリヤシなど)と併用すると出血の可能性が高くなります。相互作用に注意しましょう。

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丁宗鐵

日本薬科大学学長

てい・むねてつ 1947年東京生まれ。医学博士。横浜市立大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了。79年から81年まで米国スローン・ケタリングがん研究所に客員研究員として留学。日本東洋医学会漢方専門医・指導医。北里大学・東洋医学総合研究所研究部門長、東京大学大学院客員教授、東京女子医科大学特任教授を経て現在、日本薬科大学学長、百済診療所院長。近年の著書に「丁先生、漢方って、おもしろいです。」(朝日新聞出版)、「病気がイヤがる暮し方 江戸式健康心得」(春秋社)、「ガンが逃げ出す漢方力」(ヴィレッジブックス)など。