MMJ編集長のニュースな医学

アスピリンでがんの再発を予防!?

高野聡
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 「アスピリン」と聞けば、健康で薬と無縁の人も「あの痛み止めの……」と思い当たるだろう。1899年の発売以来、世界中で使われる解熱鎮痛薬の代名詞的存在だ。近年は解熱鎮痛薬の用量より少ない用量(100ミリグラム)を服用すると、血が固まるのを防ぐ抗血小板作用を発揮することが分かり、脳梗塞(こうそく)患者などの再発予防薬にも使われる。

 そのアスピリン(アセチルサリチル酸)について、国立がん研究センターなどのグループが「大腸がんの前段階である大腸ポリープの再発を抑える」との研究結果を英消化器病専門誌Gut(電子版)に発表した。一度できた大腸ポリープを切除した日本人患者約300人を1日1錠(100ミリグラム)のアスピリンを、2年間飲む群と偽薬を飲む群に分け追跡したところ、アスピリン群では再発リスクが40%下がり、心配された消化管出…

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高野聡

1989年入社、メディア情報部、船橋支局、千葉支局などを経て96年、東京本社科学環境部。埼玉医科大の性別適合手術、茨城県東海村臨界事故など科学環境分野のニュースを取材。2009年より大阪本社科学環境部で新型インフルエンザパンデミックなど取材。10年10月より医学誌MMJ(毎日メディカルジャーナル)編集長、東京本社医療福祉部編集委員、福井支局長などを歴任。