こころと向き合う

アルコールと暴力犯罪

松本俊彦・国立精神・神経医療研究センター部長
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 川崎市で起きた中1男子殺害事件は、アルコールの影響が一定の関与をしている可能性がある。リーダー格とされる18歳の少年は、以前から酒癖の悪さが知られ、事件直前にも飲酒していたことが分かっているからだ。もちろん私は「今回の事件はすべてアルコールのせいだ」などというつもりはない。ただし、この機会にアルコールと暴力について確認をしておくことは大切だと思う。

 アルコールと暴力犯罪との密接な関連を示す研究は、世界中に枚挙にいとまがない。例えば、傷害および殺人…

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松本俊彦

国立精神・神経医療研究センター部長

まつもと・としひこ 国立精神・神経医療研究センター病院精神科医師、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長、精神保健指定医、精神保健判定医、精神神経学会精神科専門医・指導医。