孤島の小さな診療所から

島の「何でも屋」に求められること

太田龍一・沖縄県立南部医療センター付属南大東診療所長
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南大東島の人々の生活全般を支える村役場。島の救急医療も役場の職員の皆さんの手で担われています=筆者提供
南大東島の人々の生活全般を支える村役場。島の救急医療も役場の職員の皆さんの手で担われています=筆者提供

 沖縄の離島には都会にないものがたくさんあります。

 例えば、都会なら火事が起これば、消防車が駆けつけてくれて消火活動を行ってくれるのが当たり前です。急病やけがなど健康上の緊急な問題が起きれば、電話一つで救急車が来てくれて、救急救命士の方々による適切な処置を受けながら病院へ向かうことができます。

 南大東島には、消防士や救急救命士のような専門家はいません。

 もちろん、島には約1400人が住んでいますから、火事も事故も急病も起こります。何もないわけがありま…

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太田龍一

沖縄県立南部医療センター付属南大東診療所長

おおた・りゅういち 大阪府出身。2004年大阪市立大学医学部入学。同大学卒業後、10年から沖縄県立中部病院プライマリケアコースで研修。13年から現職。人口約1400人の南大東島で唯一の医師として、島民の日常的な健康管理から救急医療までを一手に担う。趣味は読書とランニング。毎年秋に開かれる島の運動会、駅伝大会への参加を目指し、鋭意トレーニング中。