医療プレミア特集

熱中症と間違えやすい夏の脳梗塞

中村好見・毎日新聞 医療プレミア編集部
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熱中症の症状は、脳梗塞をはじめとする脳卒中の症状と似ている点がある
熱中症の症状は、脳梗塞をはじめとする脳卒中の症状と似ている点がある

 この夏厳しい暑さが続く日本列島。熱中症は油断ならないが、さらに、気をつけたいことがある。熱中症は、脳梗塞(こうそく)をはじめとする脳卒中の症状と似ている点があり、脳卒中を熱中症と誤認して適切な治療が遅れ、後遺症が残ったり、時には死に至ったりするケースがあるということだ。また、熱中症自体が脳梗塞を引き起こすこともあるという。熱中症と脳卒中の症状の違いや、チェック方法はあるのだろうか。

 今のような時期に、めまいや吐き気、頭痛、しびれ、ふらつき、意識がない--といった症状があったら、まず、熱中症を疑う人は多いだろう。しかしこのような症状は、脳卒中でも起こることがある。熱中症だと思い込み、涼しい場所に移動して水分を補給し、体を休めていても、脳卒中は治らない。一刻も早く救急車を呼び、病院で適切な治療を受ける必要がある。

 脳卒中には血管が詰まる「脳梗塞」と、血管が破れる「脳出血」、「くも膜下出血」がある。脳卒中は、寒さで血管が収縮して血圧が高くなる冬に多いと思われがちだが、実は脳梗塞に限っては、夏が最も多い。国立循環器病研究センター(大阪府)によると、2008~13年の6年間の脳梗塞患者の件数は、春(3~5月)961件、夏(6~8月)1004件、秋(9~11月)917件、冬(12~2月)966件--だった。夏に多…

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中村好見

毎日新聞 医療プレミア編集部

なかむら・よしみ 1984年生まれ。2008年に毎日新聞社へ入社、高松支局、和歌山支局を経て15年から医療プレミア編集部。幼少時に家族がくも膜下出血で倒れた経験から、医療とそれを取り巻く社会問題に興味を持つ。関心のあるテーマは公衆衛生、根拠と語りに基づく医療など。twitter:@yoshimi_nakamu