人類史からひもとく糖質制限食

糖質制限食にダイエット効果がある理由

江部康二・高雄病院理事長
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 今回は、糖質制限食を始めて私の体にどのような変化が起こったのかや、改めて高雄病院で導入している糖質制限食についてお話しします。

 自分自身が糖尿病になってみると、できれば薬は飲まず、食事療法のみで血糖コントロールをしたいという思いが強くありました。父が糖尿病合併症のオンパレードで永眠したのを目の当たりにしているので、嫌でもモチベーションは高まりました。糖尿病が判明した際には、身長167cm、体重67kgで、腹囲86cm、高血圧などメタボリック・シンドロームの診断基準も全て満たしていました。血圧は普段が140〜150/90〜100で、夜の診察が終わった後は、180/110などをたたき出し、ナースがびっくりしていましたが、私自身もびっくり、がっくりでした。

 それが、糖質制限食を開始して3週間後。HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)は、6.7%(糖尿病の判定基準は6.5%以上)から6.0%へと改善しました。その後は2015年現在にいたるまで、ずっと5.6〜6.0%未満をキープしています。合併症ももちろんありません。さらにメタボについても、開始半年で10kgの減量に成功し、血圧も正常に。その後も57〜58kgを維持しています。

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江部康二

高雄病院理事長

えべ・こうじ 1950年生まれ。京都大学医学部卒業。京都大学胸部疾患研究所(現京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学)などを経て、78年より医局長として一般財団法人高雄病院(京都市)に勤務。2000年理事長に就任。内科医、漢方医。糖尿病治療の研究に取り組み、「糖質制限食」の体系を確立したパイオニア。自身も02年に糖尿病であることが発覚し、実践して糖尿病と肥満を克服する。これまで高雄病院などで3000人を超える症例を通じて、糖尿病や肥満、生活習慣病、アレルギーなどに対する糖質制限食の画期的な治療効果を証明し、数々のベストセラーを上梓している。