アスリートドクターに学ぶ 健康エクササイズ

免疫をアップさせる食事と運動とは

順天堂大学女性スポーツ研究センター
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 中高年になると病気にかかりやすくなります。病気になりにくいからだづくりの鍵を握っているのは、自律神経と腸内環境。すなわち、食事と運動が健康を左右するといわれています。年齢を重ねても元気で生きるには、どうしたらよいのでしょうか。「順天堂大学女性スポーツ研究センター」のプロジェクトメンバーで、腸内環境を研究しトップアスリートにも指導している同大学医学部付属順天堂医院の小林弘幸教授に聞きました。

 健康とは、人間の体を構成する約60兆個とも言われる細胞すべてに血液が滞りなく流れている状態です。ところが、中高年になると自律神経の活性が低下することに加え、腸内のビフィズス菌の数も減少します。それによって腸内環境が悪化して血液の質が低下し、高血圧、脳梗塞(こうそく)、心筋梗塞などの病気が起こりやすくなります。また、腸は自律神経の影響を受けやすく、その一つである副交感神経の活性が下がると環境が悪化して、免疫の一種でがん細胞を撃退するNK細胞の活動活性が下がり、がんにかかりやすくなるのです。

 動物実験では、腸内環境がよくなると自律神経が落ち着いて副交感神経の活性が上がってきます。免疫細胞の約80%は腸内に存在し、自律神経と腸内環境はお互いに作用しあって機能しています。そのため、この二つの活性を上げることが免疫機能の強化につながります。

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順天堂大学女性スポーツ研究センター

研究の視点から女性アスリートのコンディション管理を支援するため、2014年に設立された。学内と学外から医学とスポーツ健康科学の専門家が参画して女性アスリートを支援する方策や環境整備などを研究している。同年10月には、国内初となる「女性アスリート外来」を東京と千葉にある2か所の順天堂大学付属病院に開設。医師による診療や試合に向けたコンディションづくりのアドバイスなども行っている。センターウェブサイト