ボストン発 ウェルエイジング実践術

食生活を改善して、腸内細菌のバランスを整えよう

大西睦子・内科医
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 私たちの腸内には、重さにして約1〜2kg、少なくとも1000種類およそ100兆個というすさまじい数の微生物が生息しています。これらの微生物群が織りなす生態系を、「腸内細菌叢(さいきんそう)」と言います。「腸内フローラ」という呼び方でも広く知られています。近年の新しい研究技術の発展により、遺伝情報が一人一人異なるように、腸内細菌叢の組成も個人ごとに異なることがわかってきました。同時に、腸内細菌叢が肥満や糖尿病、がん、アレルギーや皮膚疾患、自閉症やうつなどの精神疾患や脳の機能など、さまざまな疾患や健康に影響することも示されています。つまり、腸内細菌叢のバランスを整えることが健康の維持のために非常に重要であることが分かってきたのです。そして腸内細菌叢のバランスに影響する因子として、食事、抗生物質の乱用、ストレスや睡眠などが考えられています。今回は、特に食事の影響について考えたいと思います。

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大西睦子

内科医

おおにし・むつこ 内科医師、米国ボストン在住、医学博士。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部付属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月より、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。08年4月から13年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度授与。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に、「カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側」(ダイヤモンド社)、「『カロリーゼロ』はかえって太る!」(講談社+α新書)、「健康でいたければ『それ』は食べるな」(朝日新聞出版)。