病気が逃げ出すサプリ指南

安全で効果が期待できるサプリを選ぶコツ

丁宗鐵・日本薬科大学学長
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 サプリメントを購入するとき、どのように選んでいますか? 最近は、臨床試験済みと書かれた製品を見かけますが、臨床試験って、どんな試験なのでしょうか。また、サプリメントの中には、品質や安全性に問題のある製品もあります。賢く選んで健康に役立てるために知っておいていただきたいことがあります。

 トクホ(特定保健用食品)や機能性表示食品の登場によって、食品にも科学的な根拠(エビデンス)が求められるようになってきました。臨床試験とは医薬の分野の専門用語で、新しい医薬品や治療法などの安全性や有効性をヒトで調べる試験です。広告などでは効果がわかりやすく示されていますが、その効果を証明するための臨床試験は簡単にできる試験ではなく、実施されるまでにいくつかのステップがあります。

 臨床試験を行う前に、まず大事なことは品質管理です。サプリメントなどに「GMP」という表示を見かけたことはありませんか。GMPとは、英語のGood Manufacturing Practiceの略で、製造工程の管理基準です。原材料から製造、出荷の工程において安全に作られ、一定の品質であると保証されたものに付けられます。さらに、GLP(Good Laboratory Practice )という基準があります。これは試験をする施設や設備、試験方法の手順などを定めたものです。

 かつて健康食品では、効果があるといいながら成分にばらつきのある製品が出回り、問題になったことがあります。よい結果は出たが、研究データや実験ノートは捨ててしまったということもあり得るため、未然に防ごうと基準が定められました。これらは厚生労働省令で決められています。

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丁宗鐵

日本薬科大学学長

てい・むねてつ 1947年東京生まれ。医学博士。横浜市立大学医学部卒業。同大学大学院医学研究科修了。79年から81年まで米国スローン・ケタリングがん研究所に客員研究員として留学。日本東洋医学会漢方専門医・指導医。北里大学・東洋医学総合研究所研究部門長、東京大学大学院客員教授、東京女子医科大学特任教授を経て現在、日本薬科大学学長、百済診療所院長。近年の著書に「丁先生、漢方って、おもしろいです。」(朝日新聞出版)、「病気がイヤがる暮し方 江戸式健康心得」(春秋社)、「ガンが逃げ出す漢方力」(ヴィレッジブックス)など。