開眼!ヘルシーアイ講座

テレビゲームのしすぎで目が悪くなる、は本当?

井手武・東京ビジョンアイクリニック阿佐ヶ谷院長
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 日本人は欧米人に比べて近視の割合が高く、2人に1人、約6000万人以上とも推測されています。また、文部科学省の調査によると、裸眼視力1.0未満の子どもは増加傾向にあります。なぜ近視になるのでしょうか。子どものころよく親や学校の先生に注意された「長時間テレビゲームをしたり、暗いところで本を読んだりした」からでしょうか。南青山アイクリニック(東京都)の井手武副院長に、身近でありながら、実は誤解の多い近視や遠視など目の屈折異常、レーシックやナイトレンズなど最新の矯正法について、連続3回にわたってお聞きします。【聞き手=編集部・中村好見】

 まず、連載第1回で解説した目の構造についておさらいしましょう。カメラのレンズに当たるのが「角膜(黒目)」と「水晶体」、フィルムやセンサーに該当するのが「網膜」です。光は角膜と水晶体を通って、屈折されてピントを合わせ、その映像を目の奥にある網膜が捉えて、脳が認知します。近くのものを見る時には、毛様体筋が力こぶを作るように収縮して盛り上がり、水晶体をつり下げている毛様体小帯が緩み、水晶体が厚くなりピントを合わせます。一方、遠くを見る時は毛様体筋が緩んで毛様体小帯が伸び、水晶体を薄くしてピントを合わせます。この動作を目の「調節」と言います。

 調節をせずリラックスした状態で遠くを見たとき、網膜にきちんとピントが合う人は「正視」です。ただ、ほとんどの人は網膜にピントが合わない「屈折異常」です。遠方からきた光が網膜の前にピントが合う人は「近視」で、網膜の後ろにピントが合う人は「遠視」です。また、角膜や水晶体のゆがみにより、ピントが1点に合わない人は「乱視」です。軽度のものを含めると多くの人に乱視は見られ、近視や遠視を併発しています。

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井手武

東京ビジョンアイクリニック阿佐ヶ谷院長

いで・たけし 大阪大学医学部卒業、大阪大学眼科学教室に入局。大阪警察病院、大阪大学大学院医学系研究科(医学博士)、マイアミ大学留学、南青山アイクリニック副院長を経て、2017年2月より東京ビジョンアイクリニック阿佐ヶ谷院長。角膜に関する治療が専門で、円錐角膜、白内障、レーシックなどの角膜屈折矯正等を幅広く手掛ける。研究論文も多数執筆。また、パソコンやスマホなどデジタル機器から発せられるブルーライトから目を守る眼鏡「JINS PC」の開発にも携わるなど、ブルーライト研究の第一人者としても多方面で活躍中。