アスリートドクターに学ぶ 健康エクササイズ

梨状筋症候群を知っていますか

順天堂大学女性スポーツ研究センター
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 中高年になってから、トライアスロンやマラソンなどのハードな運動を始める人が増えています。運動はいいことですが、激しい運動はかえって体によくないことがわかっています。学生時代、運動部に所属し練習や競技で体を酷使した経験のある人も無理は禁物。前回に引き続き、「順天堂大学女性スポーツ研究センター」プロジェクトメンバーの小林弘幸・同大学医学部付属順天堂医院教授に、「元アスリート」にとっての適度な運動や、健康維持に大切なことを聞きました。

 椅子に座るときや立ち上がるとき、腰や太ももに痛みが走ることはありませんか。その痛みの原因として多いのが「梨状筋(りじょうきん)症候群」です。腰痛や座骨神経痛と勘違いされがちですが、これらとは異なります。

 梨状筋は、脊椎(せきつい)の下部にある大きな臀部(でんぶ=お尻)の三角形の骨「仙骨」と左右の太ももの付け根をつなぐ洋梨状の筋肉です。この筋肉が硬くなると座骨神経が圧迫されて脚の血行が悪くなり、痛みが出るのです。スポーツをしていた人がしなくなり、運動不足で筋肉が萎縮しているときに起こります。30~50代ではデスクワークの人に多く、ストレスや睡眠不足が重なったときなどに突然、発症することがあります。

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順天堂大学女性スポーツ研究センター

研究の視点から女性アスリートのコンディション管理を支援するため、2014年に設立された。学内と学外から医学とスポーツ健康科学の専門家が参画して女性アスリートを支援する方策や環境整備などを研究している。同年10月には、国内初となる「女性アスリート外来」を東京と千葉にある2か所の順天堂大学付属病院に開設。医師による診療や試合に向けたコンディションづくりのアドバイスなども行っている。センターウェブサイト