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施設−−父親、夫、男性としての役割ができる工夫を

認知症予防財団

 50歳の夫のことですが、病院や老人保健施設を転々した後、介護老人福祉施設に入所しています。42歳で髄膜炎になり、その後脳梗塞(こうそく)で認知障害が顕著にみられます。休みの日は面会にいくように心がけているのですが、施設に行くと夫は「ここは年寄りばかりで嫌だ、家に帰る」と大声で怒鳴ります。職員からは「帰宅願望が強いので困っている」「なんで、おれをこんな年寄りの中においておくのだと大声で言うので、他の利用者が迷惑がっている」と言われます。

 家に帰りたい気持ちは分かっていても、2人の子どもを抱え働いているので、家に引き取ることはできません。面会に行っても、なんとなく心苦しくて、帰り道は情けなくなってしまいます。自然に足が遠のいてしまうのですが、これから先を考えると、どうしたらよいのか考えこんでしまいます。=東京都・妻(47)

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認知症の予防・治療に関する調査研究および社会的な介護体制づくり、介護家族への支援活動などを行い、豊かで明るい希望に満ちた長寿社会の実現をめざす公益財団法人です。1990年3月28日、毎日新聞創刊120周年記念事業として毎日新聞社が提唱、医学会や医師会、経済団体連合会などの協力を受け、厚生大臣の許可を得て設立されました。公式サイトhttps://www.mainichi.co.jp/ninchishou/