開眼!ヘルシーアイ講座

レーシック手術 本当のメリット、デメリット

井手武・東京ビジョンアイクリニック阿佐ヶ谷院長
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 角膜をレーザーで削ってカーブを変えることによって、近視などの屈折異常を矯正するレーシック手術。2008〜09年に東京都内の眼科(閉鎖)で器具消毒のずさんさから起きた角膜炎の集団感染や、13年の消費者庁の注意喚起により、手術件数は減少傾向にあると言われます。それでも、日本白内障屈折矯正手術学会の調査によると13年現在、年間十数万件行われていると推測されます。レーシック手術を受けるかどうかを選択する際に、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。南青山アイクリニックの井手武副院長に聞きました。【聞き手=編集部・中村好見】

 レーシック手術は、角膜を薄く切ってふた(フラップ)を作り、それをめくってレーザーを照射して角膜を削り、屈折率を調節します。その後フラップを元の位置に戻すと、フラップは自然に定着します。日本では1990年代後半に海外から導入され、2000年に厚生省(現厚生労働省)が認可し、短時間の手術で視力が回復するとして急速に広がりました。保険は適用されず自由診療で、費用は20万〜50万円ほどと開きがあります。

 レーシック手術については、安易に受ける手術ではないというのは事実です。手術のメリットとデメリットを正しく理解した上で選択してもらいたいと思います。日本眼科学会も、レーシック手術は同学会が認定する「眼科専門医」が、講習会を受講した上で行うべきであると定めています。適切な施設で、きちんとした知識を持った医師のもとで適切に行えば、安全性と有効性は高いと言えますが、患者さんがデメリットをきちんと理解して…

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井手武

東京ビジョンアイクリニック阿佐ヶ谷院長

いで・たけし 大阪大学医学部卒業、大阪大学眼科学教室に入局。大阪警察病院、大阪大学大学院医学系研究科(医学博士)、マイアミ大学留学、南青山アイクリニック副院長を経て、2017年2月より東京ビジョンアイクリニック阿佐ヶ谷院長。角膜に関する治療が専門で、円錐角膜、白内障、レーシックなどの角膜屈折矯正等を幅広く手掛ける。研究論文も多数執筆。また、パソコンやスマホなどデジタル機器から発せられるブルーライトから目を守る眼鏡「JINS PC」の開発にも携わるなど、ブルーライト研究の第一人者としても多方面で活躍中。