40代からのアクティブ体づくり講座

静かに確実に進む関節の老化

萩野浩・鳥取大学教授
  • 文字
  • 印刷

 前回までは、「骨の老化」についてお話ししました。女性は閉経後、エストロゲン分泌の減少に伴い、骨量が急激に低下し、その結果、男性に比べて骨の老化が早く進みます。実は関節も、男性より女性の方が早く老化が進むのです。今回から2回にわたり、「関節の老化」についてご説明します。

 骨と骨とのつなぎ目である関節は、ひじ、膝、手首、足首、指、肩、腰(股関節)など全身にあります。この関節のおかげで、私たちはひじや膝を曲げたり、腰をかがめたりなどの動作ができるのです。

 関節は、関節包という袋状の組織に包まれており、その内側にある滑膜から供給される滑液(関節液)は、関節が滑らかに動くための潤滑剤となっています。硬い骨と骨とがぶつかり合わないよう、関節包の中にある骨の先端は、こすれ合う動きをスムーズにするクッション的役目を担う厚さ3mm前後の関節軟骨で覆われています。関節軟骨が、歩くとき膝や足首などにかかる体重の衝撃を吸収しているのです。滑らかで弾力性のある関節軟…

この記事は有料記事です。

残り1093文字(全文1520文字)

萩野浩

鳥取大学教授

はぎの・ひろし 1982年鳥取大学医学部卒業。同学部整形外科助手、講師、付属病院リハビリテーション部長などを経て現在、医学部保健学科教授(付属病院リハビリテーション部長兼務)。専門は骨粗しょう症、関節リウマチ、運動器リハビリテーション。特に骨粗しょう症治療の経験が深く、国際骨粗鬆(しょう)症財団(IOF)アジア太平洋地域代表、日本骨粗鬆症学会理事など要職を務める。保健師、看護師、臨床検査技師などを対象に骨粗しょう症診療のコーディネイター役「骨粗鬆症マネージャー」を養成する日本骨粗鬆症学会のレクチャーコースでは講師役も務める。著書に「骨粗鬆症治療薬の選択と使用法―骨折の連鎖を防ぐために」(南江堂)など。