厚生労働省研究班が2008、2009年の2年間に全国8地域、約1万2000人を対象に実施した調査では、膝痛を持つ人は1800万人と推定されています。膝痛があると将来、 要介護(介護を必要とする状態)になるリスクが高まります。将来、自立した健康的な生活を送るためにも、膝痛の改善、予防は重要です。

関節軟骨が擦り減る「変形性膝関節症」

 中高年になると膝の痛みに悩まされる人が増えてきます。膝の痛みの原因としてよく知られているのが「変形性膝関節症」です。膝関節の表面は軟骨(関節軟骨)というやわらかい組織に覆われており、摩擦の抵抗がなく、滑らかに膝を動かすことができるようになっています。

 関節軟骨が擦り減ると、摩擦によって生じる軟骨粉という物質により、関節包(膝関節を包む袋状の組織)に…

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銅冶英雄

お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック院長

どうや・ひでお 1994年日本医科大学卒業後、千葉大学付属病院、成田赤十字病院、国立がんセンター中央病院、千葉県立こども病院、千葉リハビリテーションセンターなどで勤務。豪州ベッドブルック脊椎ユニット留学などを経て、2010年、お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック(東京都)を開院。その間、04年には国際腰椎学会日本支部賞、05年には国際腰椎学会・学会賞を受賞した。20歳の頃からぎっくり腰を繰り返し、腰痛がくせになっていた体験を生かし、運動療法、靴、栄養療法を組み合わせて体の痛みを根本的に取る治療法を考案してきた。医学博士、米国公認足装具士。著書に「腰の脊柱管狭窄症が革新的自力療法痛みナビ体操で治った!」(わかさ出版)、「頸椎症を自分で治す!」(主婦の友社)、「腰・首・肩の激痛がみるみる消える!奇跡の自力療法『背中ほぐし体操』」(宝島社)など多数。