ボストン発 ウェルエイジング実践術

不安、孤立…希望を失うことで寿命を縮める米国の白人中年

大西睦子・内科医
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 日本をはじめとする先進諸国は、予防医学や治療の大きな進歩により死亡率が低下し、ますます高齢者が長生きできるようになりました。そして、今後もこの傾向が続き、より健康により長く、より良い人生が送れるだろうと考えられています。

医学の進歩で「健康長寿の未来」が来るはずなのに……

 ところが、今年のノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学のアンガス・ディートン先生らは、1999年から2013年の期間において、米国で中年(45〜54歳、以下個別の記述がない限り同じ)の白人における死亡率が増え続けていることを指摘しています。この報告は、11月2日付の米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences:PNAS)で発表されました。

参考URL:http://www.pnas.org/content/early/2015/10/29…

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大西睦子

内科医

おおにし・むつこ 内科医師、米国ボストン在住、医学博士。東京女子医科大学卒業後、同血液内科入局。国立がんセンター、東京大学医学部付属病院血液・腫瘍内科にて造血幹細胞移植の臨床研究に従事。2007年4月より、ボストンのダナ・ファーバー癌研究所に留学し、ライフスタイルや食生活と病気の発生を疫学的に研究。08年4月から13年12月末まで、ハーバード大学で、肥満や老化などに関する研究に従事。ハーバード大学学部長賞を2度授与。現在、星槎グループ医療・教育未来創生研究所ボストン支部の研究員として、日米共同研究を進めている。著書に、「カロリーゼロにだまされるな――本当は怖い人工甘味料の裏側」(ダイヤモンド社)、「『カロリーゼロ』はかえって太る!」(講談社+α新書)、「健康でいたければ『それ』は食べるな」(朝日新聞出版)。