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風邪やインフルエンザの効果的な予防対策とは

加藤士郎・野木病院副院長/筑波大学付属病院臨床教授

 12月からは寒さが本格化し、風邪やインフルエンザが流行し始めます。師走のこの時期、風邪やインフルエンザから身を守るためのポイントを紹介します。

予防の基本はこまめな手洗い

 予防策としては、まず手洗いです。実は感染症の予防策として非常に効果的といわれています。風邪やインフルエンザがはやる時期はドアノブや電車のつり革など、あらゆる場所にウイルスが付着しています。こうした場所を触った手で目や鼻、口などを触り、ウイルスを体内に取り込んでしまうことが多いと考えられます。それを避けるために、外出先から帰った時にはこまめに手洗いをしよう、というわけです。

 ただし、水やお湯でさっと流すだけではウイルスは落ちません。せっけんで手首から手の甲、手のひら、さらに一本一本の指先から指の間までを丁寧に洗う必要があります。そして最後は流水で洗い流します。

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野木病院副院長/筑波大学付属病院臨床教授

かとう・しろう 1982年獨協医科大学卒後、同大第1内科(現心臓・血管内科)入局。88年、同大第1内科大学院卒。第1内科講師、宇都宮東病院副院長などを経て、09年野木病院副院長、筑波大学非常勤講師。同年、筑波大学付属病院総合診療科に漢方外来開設。10年筑波大学付属病院臨床教授。筑波大学付属病院で漢方外来に従事するととともに、主に学生、研修医を対象に漢方の教育活動を行っている。編著に「臨床力をアップする漢方ー西洋医学と東洋医学のW専門医が指南!」(中山書店)。医学博士、日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本老年医学会専門医・指導医など。