笑顔をつくる おなかの医学

他人に言いにくい「お通じの問題」はなぜ起こる?

尾高健夫・尾高内科・胃腸クリニック院長
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慢性便秘症を治すには【前編】

 誰もが経験する身近な症状の「便秘」。おなかが張ったり、肌の不調につながったり、肩こりや腰痛の原因になったり……。便秘が続くと体にもさまざまな影響が出てきます。便秘はなぜ起こるのでしょうか。今回から2回にわたって「慢性便秘症」を取り上げます。

2割以上の人が「かくれ便秘」?

 実際に便秘の人はどれくらいいるのでしょうか。こうした質問のときに、データとしてよく利用される「平成25(2013)年国民生活基礎調査」(厚生労働省)によると、成人の便秘症の有訴者率(自覚症状がある人の割合)は男性で4.0%、女性で5.9%です。意外に少ないことに驚かれたかもしれません。しかし、重症から軽症まですべてを含めた便秘症有病率(医学的に便秘症と診断される人の割合)は、日本人成人で約14%と報告されています。便秘症は高血圧などと同様、年を重ねるほど増えるので、高齢者ではこの数字がもっと高くなります。

 私は以前、“便秘を訴えていない”消化器内科外来の患者さん129人に、便通のアンケートをしたことがあ…

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尾高健夫

尾高内科・胃腸クリニック院長

おだか・たけお 1989年島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業後、千葉大学医学部第1内科(現・消化器・腎臓内科学)入局。千葉県立東金病院内科医長、東邦大学医療センター佐倉病院内視鏡治療センター講師、おゆみのクリニック(千葉市)消化器科部長などを経て、2014年千葉市内に尾高内科・胃腸クリニックを開設。長く消化器疾患と内視鏡検査の専門医として診療にあたり、特に胃腸疾患では内視鏡による早期がんの診断と治療、ヘリコバクター・ピロリの除菌治療、胃食道逆流症、便秘・下痢症など幅広い疾患を対象に治療と研究を行ってきた。モットーは「人として優しく、医者として明るい医療」。科学的エビデンス(証拠)と自身の経験による知識をバランスよく、わかりやすい言葉で患者に伝えることに心を砕いている。