医療プレミア特集

がんと診断されたときからはじめる緩和ケア

西田佐保子・毎日新聞 デジタルメディア局
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 がんは、日本人の約2人に1人が一生涯のうちに患う身近な病気です。しかし、自分または家族ががん告知を受けたとき、ショックや絶望感を覚えずにはいられないのではないでしょうか。がん患者は、痛みや倦怠(けんたい)感などの身体的苦痛、悲しみや不安などの精神的な苦痛、仕事や家庭の問題といった社会的苦痛を受けます。また、それまで経験したことのない、人生そのものの意味への問い、死への恐れなどの「スピリチュアルペイン(魂の痛み)」を経験します。このようなトータルペイン(全人的痛み)を和らげる「緩和ケア」について、2回にわたりご紹介します。

 緩和ケアをよく知らない人もいるでしょう。また、緩和ケア=余命3カ月と告知されてからの「終末期医療」といったイメージを持っている人も多いかもしれません。

 「緩和ケアは、決してがん治療の手立てがなくなった後の終末期に受けるものではありません。がんと診断されたときから、治療と共にスタートするものです。しかし、緩和ケアに対するさまざまな誤解が根強くあります」と、愛知県がんセンター中央病院緩和ケアセンター・副センター長の下山理史さんは話します。

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西田佐保子

毎日新聞 デジタルメディア局

にしだ・さほこ 1974年東京生まれ。 2014年11月、デジタルメディア局に配属。 興味のあるテーマ:認知症、予防医療、ターミナルケア。