40代からのアクティブ体づくり講座

中高年女性を悩ませる変形性関節症 予防と治療のカギ

萩野浩・鳥取大学教授
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静かに確実に進む関節の老化【後編】

 前回は、20歳を過ぎたら誰にでも起きる「関節の老化」についてご説明しました。関節の老化が原因となり起こる代表的な疾患は、高齢者の多くが悩む「変形性関節症」です。今回は、男性よりも圧倒的に女性が患うことの多いこの疾患について詳しくお話しします。

長期間かけてゆっくりと進行

 変形性関節症は、骨と骨との間にあって衝撃を吸収するクッションのような役割を担う「関節軟骨」が擦り減ることにより発症します。関節軟骨の摩耗が進むと、軟骨の破片などにより、関節の内側にある滑膜に炎症が起きます。さらに、摩耗した軟骨を修復しようとする体の過剰な防御反応により、異常軟骨が増殖したり、骨が軟化したり、骨棘(こつきょく)と呼ばれるとげのように骨がとがった部分ができてしまったりすることで、関節が変形していきます。

 初期段階ではほとんど自覚症状はありません。また、痛みが出ても安静にするとすぐに治まりますが、進行す…

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萩野浩

鳥取大学教授

はぎの・ひろし 1982年鳥取大学医学部卒業。同学部整形外科助手、講師、付属病院リハビリテーション部長などを経て現在、医学部保健学科教授(付属病院リハビリテーション部長兼務)。専門は骨粗しょう症、関節リウマチ、運動器リハビリテーション。特に骨粗しょう症治療の経験が深く、国際骨粗鬆(しょう)症財団(IOF)アジア太平洋地域代表、日本骨粗鬆症学会理事など要職を務める。保健師、看護師、臨床検査技師などを対象に骨粗しょう症診療のコーディネイター役「骨粗鬆症マネージャー」を養成する日本骨粗鬆症学会のレクチャーコースでは講師役も務める。著書に「骨粗鬆症治療薬の選択と使用法―骨折の連鎖を防ぐために」(南江堂)など。