Dr.堀江重郎の健康羅針盤

世界から考えるよいがん医療

堀江重郎・順天堂大学教授
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 がん医療と研究に携わる人々が集う日本癌(がん)学会が10月、名古屋市で開催されました。この学会では免疫治療をはじめ、新しいがん治療法が次々と発表されましたが、目立たないながらも意義深い話題として、「すべての人が適切な医療や予防を、経済的な負担で困ることなしに受けることができるシステム」である「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(Universal Health Coverage: UHC)」をどうアジアの国々で進めていくかが議論されました。医療の高度化による高額化と、高齢化が進む日本も人ごとではありません。今回はこのUHCから、よいがん医療とは何かを考えてみたいと思います。

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堀江重郎

順天堂大学教授

ほりえ・しげお 順天堂大学大学院教授、泌尿器科医。1960年生まれ。東京大学医学部卒業。日米で医師免許を取得し、国立がんセンター中央病院などを経て、42歳で帝京大学医学部主任教授に就任。日本初の男性外来であるメンズヘルス外来を開設。2012年より現職。手術ロボット・ダヴィンチを駆使した前立腺、腎臓手術のトップランナーであると同時に、アンチエイジングと男性医学、腎臓学の研究に没頭している。中高年男性をハツラツとさせるのが生きがい。日本メンズヘルス医学会理事長、日本抗加齢医学会副理事長。著書に「ヤル気がでる!最強の男性医療」(文春新書)、「男性の病気の手術と治療」(かまくら春秋社)ほか。