人類史からひもとく糖質制限食

糖尿病の人はなぜがんになりやすいか

江部康二・高雄病院理事長
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 世界中でさまざまながんの食事療法が提唱されて、それぞれ予防や治療効果をうたっています。しかし本当に効果があるかどうかは、まだよく分かっていません。いわゆる科学的根拠「エビデンス」がないのです。ただ近年、糖尿病(主に2型糖尿病)の人はがんになるリスクが高いことが明らかになってきました。今回は、糖尿病とがんの関係を検証しながら、糖質制限食によるがん予防や治療の可能性について、私の視点を述べてみたいと思います。

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江部康二

高雄病院理事長

えべ・こうじ 1950年生まれ。京都大学医学部卒業。京都大学胸部疾患研究所(現京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学)などを経て、78年より医局長として一般財団法人高雄病院(京都市)に勤務。2000年理事長に就任。内科医、漢方医。糖尿病治療の研究に取り組み、「糖質制限食」の体系を確立したパイオニア。自身も02年に糖尿病であることが発覚し、実践して糖尿病と肥満を克服する。これまで高雄病院などで3000人を超える症例を通じて、糖尿病や肥満、生活習慣病、アレルギーなどに対する糖質制限食の画期的な治療効果を証明し、数々のベストセラーを上梓している。