笑顔をつくる おなかの医学

生活改善と薬で快適なお通じを

尾高健夫・尾高内科・胃腸クリニック院長
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慢性便秘症を治すには【後編】

 前回は、誰もが経験する身近な「便秘」が起こるメカニズムについてお話ししました。今回は「快便」のために改善すべき食事と生活全般の習慣や、慢性便秘症の治療法について説明します。気持ちの良いお通じがあれば、日常生活の質も高まります。

「ちょうど良い硬さの便」を目指す

 慢性便秘症には、便が肛門までくるのに時間がかかる「大腸通過遅延型」と、便が肛門の近くでたまる「排出障害型」があります。便がたまる場所に違いはあれど、どちらも便がスムーズに移動していない点は同じです。便の水分は大腸を通過する間に吸収されるので、停滞時間が長くなるほど便が硬くなっていきます。

 便の硬さは、「ブリストルスケール」と呼ばれる世界基準で7段階に分けられています(図参照)。慢性便秘…

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尾高健夫

尾高内科・胃腸クリニック院長

おだか・たけお 1989年島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業後、千葉大学医学部第1内科(現・消化器・腎臓内科学)入局。千葉県立東金病院内科医長、東邦大学医療センター佐倉病院内視鏡治療センター講師、おゆみのクリニック(千葉市)消化器科部長などを経て、2014年千葉市内に尾高内科・胃腸クリニックを開設。長く消化器疾患と内視鏡検査の専門医として診療にあたり、特に胃腸疾患では内視鏡による早期がんの診断と治療、ヘリコバクター・ピロリの除菌治療、胃食道逆流症、便秘・下痢症など幅広い疾患を対象に治療と研究を行ってきた。モットーは「人として優しく、医者として明るい医療」。科学的エビデンス(証拠)と自身の経験による知識をバランスよく、わかりやすい言葉で患者に伝えることに心を砕いている。