がんと言われたらQ&A

抗がん剤は怖くてつらい? その本当の目的と最新の治療法を知る

竹本和代・医療ライター三嶋秀行・愛知医科大学教授
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 進行した肺がんと診断され、手術はできないので抗がん剤治療をすると言われました。これは助からないということでしょうか。それなら、副作用が非常につらいと聞く抗がん剤治療は受けたくありません。何のために抗がん剤治療をするのでしょうか。(68歳、男性)

 抗がん剤治療(化学療法)は、手術、放射線治療と並ぶがんの3大療法の一つですが、ほかの二つとは大きく異なる点があります。それは、ほかの二つが病巣を直接ねらう局所療法であるのに対して、抗がん剤治療は全身に働きかける全身療法であることです。

 そのため副作用は全身に表れます。そして、その副作用が強いのも事実です。薬の効果と副作用の割合でいうと、一般の薬は効果の割合が圧倒的に高く、副作用は低いのですが、抗がん剤は効果と副作用の割合が半々ぐらいだったり、ときには効果より副作用のほうが強かったりします。

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竹本和代

医療ライター

たけもと・かずよ 共立女子大学文芸学部卒。PR会社勤務を経て1990年フリーランスライターに。医療・ヘルスケア領域の話題を中心に、主に雑誌、医療系ムックで取材・執筆活動を行う。興味のあるテーマはがん医療、QOL疾患、目・耳などの感覚器障害、東洋医学。

三嶋秀行

愛知医科大学教授

みしま・ひでゆき 1984年大阪大学卒業。同第2外科入局。箕面市立病院、国立大阪病院(現・国立病院機構大阪医療センター)外科医長、外来化学療法室長、臨床腫瘍科長などを経て、2012年に愛知医科大学教授。現在、同大学病院臨床腫瘍センター、臨床研究支援センター部長。専門は消化器がんの化学療法と診療相談で、新薬の国際共同治験や多施設共同臨床研究への参加実績も多い。また市民向けの講演活動も多数行っており、大阪弁でのわかりやすい語り口にはファンも多い。