生命の時計から考える健康生活

地球がもたらす快調、不調−−体内時計のメカニズム

柴田重信・早稲田大学教授田原優・カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教
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 朝顔は朝に咲く。ニワトリも朝に鳴く。アマガエルは夜に鳴き、マウスやタヌキは夜活動します。我々ヒトは昼間に活動し、夜になると眠くなり、寝ます。地球上に生活するさまざまな生物は、地球の自転に合わせた24時間のリズム性を持っています。それは地球上の生物は昼行性、夜行性問わず、日の出や日の入りを目印にして活動しているからです。唯一の例外が私たちヒトで、太陽の光だけでなく、私たち自身が作り出した時計という道具と、時間という概念に基づいた行動をしています。日の出の時刻にかかわらず、朝6時に起きよう、夜は23時に寝よう、といった具合に。

 普段は何も問題を感じない「時計に合わせた生活」ですが、皆さんも突然不具合を感じたことがあるのではな…

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柴田重信

早稲田大学教授

しばた・しげのぶ 1953年生まれ。九州大学薬学部卒業、薬学研究科博士修了。九州大学助手・助教授、早稲田大学人間科学部教授などを経て、2003年より早稲田大学理工学術院教授。薬学博士。日本時間生物学会理事、時間栄養科学研究会代表。時間軸の健康科学によって健康寿命を延ばす研究に取り組む。専門は時間栄養学、時間運動学とその双方の相乗効果を健康に活かす商品・プログラム開発。田原助教との共著に「Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-」(杏林書院)。

田原優

カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教

たはら・ゆう 1985年生まれ。早稲田大学理工学部、同大学大学院先進理工学専攻卒業。博士(理学)。早稲田大学助手を経て、2015年より早稲田大学高等研究所助教、17年1月よりカリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部助教。07年より、柴田重信教授と共に、時間栄養学研究の確立に取り組んできた。また、発光イメージングによるマウス体内時計測定、ストレスによる体内時計調節などの成果も発表している。常にヒトへの応用を意識しながら、最先端の基礎研究を行っている。柴田教授との共著に「Q&Aですらすらわかる体内時計健康法-時間栄養学・時間運動学・時間睡眠学から解く健康-」(杏林書院)。