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肺がん新薬「免疫チェックポイント阻害薬」の実力は?【前編】

福島安紀・医療ライター

 肺がん治療に2015年12月、期待の新薬が登場しました。手術、放射線、抗がん剤に続く「第4の治療」として注目される免疫療法の薬です。肺がんは死亡数では男性では1番目、女性では2番目に多く、進行した段階で見つかると治りにくい病気です。そもそも、がんの治療は情報戦と言われます。この連載では、がんになる前から知っておきたい最新治療を紹介し、がんと共に生きる人たちの姿もクローズアップしていきます。第1弾として肺がんの新薬「ニボルマブ」について、北里大学病院集学的がん診療センター長で、肺がんの薬物療法が専門の佐々木治一郎さんにお話をうかがいました。前後編の2回にわたって紹介します。

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医療ライター

ふくしま・あき 1967年生まれ。90年立教大学法学部卒。医療系出版社、サンデー毎日専属記者を経てフリーランスに。医療・介護問題を中心に取材・執筆活動を行う。社会福祉士。著書に「がん、脳卒中、心臓病 三大病死亡 衝撃の地域格差」(中央公論新社、共著)、「病院がまるごとやさしくわかる本」(秀和システム)など。興味のあるテーマは、がん医療、当事者活動、医療費、認知症、心臓病、脳疾患。