人類史からひもとく糖質制限食

ケトン体って危険なの?

江部康二・高雄病院理事長
  • 文字
  • 印刷

 今回は、糖質制限食とは切っても切れない関係のある「ケトン体」についてのよくある誤解について述べたいと思います。そもそもケトン体とは、一般社会ではほとんど耳慣れない言葉です。そして医学界においては、ほとんどの医師が「ケトン体は人体において悪者である」という大きな誤解、先入観を持っています。本当にそれは正しいのでしょうか。

 ケトン体とは、空腹時や睡眠時などに脂肪酸が燃焼する時、肝臓で作られる物質のことで、心筋、骨格筋など…

この記事は有料記事です。

残り2403文字(全文2614文字)

江部康二

高雄病院理事長

えべ・こうじ 1950年生まれ。京都大学医学部卒業。京都大学胸部疾患研究所(現京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学)などを経て、78年より医局長として一般財団法人高雄病院(京都市)に勤務。2000年理事長に就任。内科医、漢方医。糖尿病治療の研究に取り組み、「糖質制限食」の体系を確立したパイオニア。自身も02年に糖尿病であることが発覚し、実践して糖尿病と肥満を克服する。これまで高雄病院などで3000人を超える症例を通じて、糖尿病や肥満、生活習慣病、アレルギーなどに対する糖質制限食の画期的な治療効果を証明し、数々のベストセラーを上梓している。